セッション情報 シンポジウム2(消化器病学会・肝臓学会合同)

C型肝炎治療の最前線

タイトル 消S2-13追:

Peg-IFN/Ribavirin/Telaprevir併用療法における腎障害と尿酸排泄の検討

演者 宮瀬 志保(くまもと森都総合病院・肝臓・消化器内科)
共同演者 森下 祐子(くまもと森都総合病院・肝臓・消化器内科), 藤山 重俊(くまもと森都総合病院・肝臓・消化器内科)
抄録 【目的】C型慢性肝炎に対するPeg-IFN/RBV/Telaprevir 3剤併用療法(以下3剤併用療法)は,従来のPeg-IFN/RBV併用療法に比し強力な抗ウイルス効果を有する一方で,高尿酸血症や腎障害などの副作用が報告されているが,その機序は未だ十分には解明されていない.今回3剤併用療法による高尿酸血症と腎障害について検討した.【対象と方法】当院で3剤併用療法を導入した1型・高ウイルス量のC型慢性肝炎24例を対象とした.血清尿酸値,血清Cr値,尿酸クリアランスを測定し,3剤併用療法による影響を検討した.【成績】24例の内訳は男性13例,女性11例,平均年齢59.3±9.0歳,初回投与:19例(79.2%),ウイルス量:6.8±0.6 logIU/mL,IL28B (rs8099917) TT:17例(70.8%),core 70 aa wild:12例(50%),ISDR wild:14例(58.3%),血小板数:15.5±5.4万/μL,肝組織ステージF0, 1, 2/3, 4:11/13例だった.投与前は血清Cr値:0.7±0.1 mg/dL,血清尿酸値:5.3±1.4 mg/dL,BUN:14.1±2.7 mg/dLでCcr 70ml/min以下の症例はなかった.血清尿酸値は開始3日後には既に上昇しており,ピークは3日~1週9例(37.5%),2~3週5例(20.8%),4週以降10例(50%)だった.また血清Cr値のピークは3日~1週11例(45.8%),2~3週7例(29.2%),4週以降5例(20.8%)で,血清尿酸値のピークよりやや早い傾向があった.尿酸クリアランスでは経過中高尿酸血症を認めた19例中15例は排泄低下型で,うち9例に血清クレアチニンの上昇を認めたが,6例は正常で腎機能障害以外の尿酸排泄障害も示唆された.一方4例では排泄低下を認めなかった.Telaprevir減量10例(41.7%),中止1例(4.7%)で,時期は3日~1週:4例,2~3週:2例,4週以降:5例だったが,血清Cr上昇と高尿酸血症によるものが90.9%(10/11)を占めていた.【考案・結語】3剤併用療法において血清Cr上昇と高尿酸血症は貧血や皮膚障害とともに減量・中止となる重要な副作用の一つであり,その機序の解明と早期の対策が必要である.
索引用語 Telaprevir, 高尿酸血症