セッション情報 パネルディスカッション24(消化器外科学会・消化器病学会・消化器内視鏡学会合同)

高度進行食道癌に対する治療戦略

タイトル 消PD24-8:

臓器転移を伴うStageIVB食道癌に対するmultimodality therapyの治療成績についての後方視的検討

演者 佐川 保(国立北海道がんセンター・消化器内科)
共同演者 佐藤 康裕(国立北海道がんセンター・消化器内科), 高橋 康雄(国立北海道がんセンター・消化器内科)
抄録 【背景】臓器転移を有するStageIVB食道癌に対する治療としては症状緩和目的として化学療法または放射線治療などのsingle-modality therapy施行されることが一般的であり、その予後は非常に不良である。局所進行食道癌に対する化学療法、放射線療法、手術療法などからなるmultimodality therapyの有用性は確立されているが、臓器転移を有するStageIVB食道癌に対してのその有用性は確立されていない。【目的】臓器転移を有するStageIVB食道癌に対するmultimodality therapyの有用性について後方視的に検討する。【対象】2003年4月から2011年12月に当院において治療を行った臓器転移を有するStageIVB食道扁平上皮癌(TMN UICC第6版)45例【結果】男/女:42/3、年齢:中央値65歳(49-87)、腫瘍占拠部位(Ce/Ut/Mt/Lt):3/3/30/9。組織型は全例扁平上皮癌。遠隔転移部位は肺(n=29)、肝(n=11)、骨(n=11)、その他(n=8)であった。8例は2カ所以上の臓器遠隔転移を有していた。multimodality therapyは35例に施行され、化学放射線療法32例、放射線治療後化学療法2例、手術+化学放射線療法1例であった。single-modality therapyは10例に施行され、化学療法2例、放射線療法8例であった。multimodality therapy/single-modality therapy:生存期間中央値9M(1~43M)/5M(3~11M)、1年生存率36.2%/0%であった。multimodality therapyを受けた症例のsurvivalはsingle-modality therapyをうけた症例のsurvivalより長い傾向にあるものの有意差はなかった。【結論】後方視的検討であるためselection biasはあるものの、multimodality therapyはsingle-modality therapyに比較して臓器転移を有するStageIVB食道扁平上皮癌のsurvivalを改善する可能性が示唆された。
索引用語 食道癌, multimodality therapy