セッション情報 | シンポジウム2(消化器病学会・肝臓学会合同)C型肝炎治療の最前線 |
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タイトル | 肝S2-16追:当院におけるgenotype1型C型慢性肝炎に対するペグインターフェロン+リバビリン+テラプレビル3剤併用療法の初期治療効果について |
演者 | 那須 章洋(大阪赤十字病院・消化器科) |
共同演者 | 木村 達(大阪赤十字病院・消化器科), 大崎 往夫(大阪赤十字病院・消化器科) |
抄録 | 【目的】2011年10月より本邦でもgenotype1型C型慢性肝炎に対してPEG-IFN+Ribavirin+Telaprevir 3剤併用療法が開始された。3剤併用療法により治療効果の向上が期待されるが、貧血や皮疹などの副作用が増強する可能性がある。今回我々は実臨床における3剤併用療法の治療効果、副作用の出現頻度、程度について検証を行った。 【方法】2012年2月より当院にてPEG-IFN+Ribavirin+Telaprevir 3剤併用療法を導入したgenotype1型C型慢性肝炎患者13名を対象としてその臨床背景、IL28B遺伝子(rs8099917)SNP、Core70、91アミノ酸変異、ISDR変異と初期治療効果、副作用について検討した。 【成績】平均年齢 55.9歳(65歳以上3例)、男/女:7/6、治療歴なし/あり(再燃例):8/5、平均ウイルス量6.9log IU/ml、平均体重62.5kg、平均血小板数16.8万、平均ALT値 73.5 IU/ml、であった。IL28B SNPについては88%の症例がMajor type(T/T)であり、Core70、91アミノ酸変異はともに75%の症例がWild typeであった。副作用については6例で治療薬を必要する尿酸値の上昇があり、7例で皮疹が出現し抗アレルギー剤、外用ステロイド剤が必要であった。また3例においてそれぞれ貧血、血小板減少、皮疹のため治療薬の減量、休薬が必要となった。65歳以上の3例においてもRibavirinおよびTelaprevirの初期投与量を減量することにより比較的安全に治療を導入することが可能であった。 【結論】国内開発試験の成績と比較すると投与初期における尿酸値上昇が高頻度に認めた。今後症例の追加後、治療効果、副作用に寄与する因子を検討する予定である。 |
索引用語 | C型慢性肝炎, 3剤併用療法 |