セッション情報 特別講演4

タイトル

原発事故:低線量被ばくの健康への影響と除染復興への道

演者 児玉龍彦(東京大学先端科学技術研究センターシステム生物医学分野)
共同演者
抄録 福島原発事故は世界史的な規模の放射線災害となった.東京大学アイソトープ総合センターでは3月から1時間おきの環境測定5月からは南相馬市の要請による幼稚園保育園の除染支援8月からは20km圏の地元自治体と連携した測定と復興計画作成支援を行っている.今回のシンポジウムでは基礎医学から低線量被ばくの健康への被害について検討し放射線防護学の立場から除染と避難復興計画についてのべたい.基礎医学からみる低線量被ばくの健康への被害ではまず放射斜線による細胞への障害特に染色体変異についてのべる.これまでのThe Oak Ridge研究のマウス7遺伝子座の研究で低線量被ばくではDNA修復活性が誘導されることがしられている.だがチェルノブイリでは子どもの甲状腺がんの増加が確認されゲノム科学から25000遺伝子座およびゲノムワイドなコピー数解析から7q11にパリンドローム増幅とおもわれる3コピー化が見られた.低線量被ばくの危険性を明らかにしたGofman博:士は私の専門のコレステロールの領域でも超遠心法によるH:DしとLD:しの分離法を開発し異なる役割を明らかにした偉人である.コレステロールと放射線の健康影響の科学は類似した性質をもっておりGofmanに学び従来の過去の疫学でなく未来の予測の科学の方法論の問題は医学研究に大きな示唆となる.
索引用語