セッション情報 特別企画パネルディスカッション 外科の立場から

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SPD-6 外科の立場からのキャリアアップ支援

演者 高須千絵(徳島大学外科学)
共同演者 島田光生(徳島大学外科学), 金本真美(徳島大学外科学)
抄録 当院大外科に所属する女性外科医16名男性外科医44名を対象にアンケート調査を行い徳島における女性外科医の現状における問題点の抽出を行い今後望まれるキャリアアップ支援について報告する.【結果】・現状当科では2008年以降では新たに女性外科医が3名入局し現在1名が海外留学中である.全体の63%が結婚しておりうち67%が育児中である.・職場での立場上司同僚ともに理解を感じると答えた医師は80%にのぼり同僚に女性がいる率は80%と高く同僚の女性医師の存在が仕事継続の支えになっている例が多く聞かれた.しかしバックアップ制度の有無利用しやすさ満足度はいずれも60%前後と環境整備に関してはまだ課題が多い.・キャリアへの意識キャリアとして全員が臨床での経験を積むことを挙げた一方学会・論文発表などの業績学会や大学でのポスト留学に対する意識は低かった.また勤務に関する希望でも男性と同等の働きを希望する人は半数でキャリアの早期形成を求める声は25%と低く学会・論文発表の免除を求める声は25%と多く聞かれた.子育て期間に仕事に対する情熱を持ち続けることは困難で仕事を続けることに精一杯でキャリアにまで意識が届いていない現状がわかったしかし実際には制度があっても十分活用できていない例や女性外科医自身にも「女性だから無理」「家庭と仕事の両立は無理」などのあきらめが潜在的にあることもわかった.【課題】・環境整備が不十分・女性外科医自身も意識の再改革が必要【まとめ】周囲の理解は十分高まってきている.今後はさらに外科を志した情熱を持ち続けられるような環境整備の促進と女性自身の意識の再改革が必要である.女性外科医自身も仕事を続けていく気概を周囲に示すことが求められ今の世代がro皿modelとなり次の世代につなげていくことが重要と考える.
索引用語