セッション情報 シンポジウム1

我が国におけるBarrett食道癌の現況疫学と治療

タイトル

S1-1 Barrett食道の異型腺管発現における危険因子の検討

演者
共同演者
抄録 【目的lBarrett食道は腺癌の発生母地と考えられ特.に特殊円柱上皮(SCE)が重要とされている. SCEは腸上皮化生と同等とされているためBarrett腺癌の発生に関与していると推測される.欧米では肥満がBarrett食道及び腺癌の発生の大きな原因とされている.今回Barrett食道の細胞異型に関.わる危険因子(身体所見生化学データp53発現等)について検討した【対象と方法】2004年3月から2008年12月まで当院で上部内視鏡検査を.施行し:Barrett食道と診断した115例を対象とした.Barrett食道は生検病理組織像で1)specialized coltmnarepithelium(SC:E)2)gasttic fundic type3)junctional typeの3型に分けそのうち腺癌の発生母地と考えられているSCE typeについて異型腺管の有無を上述の危険因子との関連について検討した.【結果】Barrett食道のうちSCE typeは56S%(65/115)で異型腺管の発現率は30.8%(20/65)で他のタイプより有意に高かった.このSCE typeにおける異型腺管発現の危険因子を単変量解析するとH.pylori感染のない事p53蛋白の発現率体重拡張期血圧で有意差を認めた.多変量解析を行ったところp53蛋白発現率(pニO.004OR =13.107)H.pyiori感染(p=0.0660R=0.187)拡張期血圧(p=O.021OR = O.874)が独立した危険因子であった.【結論1 SCE typeでの異型腺管の発現にはp53蛋白の過剰発現Hpylori感染ない事.拡張期血圧が独立した危険因子であった.欧米ではパレット食道の癌化にメタポリックシンドロームや男性が深く関連していると言われているが。今回の検討では有意差は認められなかった.
索引用語