抄録 |
【目的】Barrett食道(BE)癌の臨床病理学的特徴と時代的変遷を明らかにする.【方法11990~20ユ0年の間に外科的および内視鏡的に切除された107例のBE癌の臨床病理学的特徴(年齢性腫瘍径 肉眼型壁深達度組織型SSBEあるいはLSBE腫瘍の位置初回治療法組織学的丑pylori(HP)陰性・非萎縮性胃粘膜の比率リンパ節転移率〉を検討した.さらにBE癌の比率壁深達度初回治療法に関する時代的変遷を検討したBEの診断および癌の壁深達度は食道癌取扱い規約に従い病変がBEと連続する場合にBE癌とした組織学的捉陰性・非萎縮性胃粘膜はシドニー分類で慢性炎症細胞浸潤0または1活動性O萎縮0腸上皮化生Omp Oの場合と定義した.【成績】1全体の平均年齢は65歳男女比は96:IL平均腫瘍径は30mm肉眼型はOLIHa460-HbHc 3乳1型72型93型54型1例深達度はEP/LPM l8. MM22. SM 39MP11AD以深17例.組織型は分化型95未分化型4混在型8例SSBE:LSBEは86:21例腫瘍の位置(Mt:Lt~Ae)は3:104例初回治療法(内視鏡:外科)は48:60例組織学的面P陰性・非萎縮性胃粘膜は66%(58/88)外科的に切除した63例のリンパ節転移率は全体で46%(29/63)EP/LPM O%(0/1)MM 29%(2/6)SM 25%(7/28)MP55%(6/11)AD以深82%(14/17)であった全切除食道癌に占めるBE癌の比率は3.7%(107!2850)であった.1990年代はU%(9〆716)2000年代前半(2000~20(M年)は4.5%(36/809)後半(2005~2010年)は4.7%(62/13%)であった。1990年代/2㎜年代前半/後半におv・て継馬(M~SM:㎜以深)は5:4/27:9/47:15例初回治療法(内視鏡:外科)は1:8/16:20/31:31例であった.【結論】BE癌はわずかな増加しか認められなかったが背景胃粘膜における翻織学的胃炎の頻度の低さから今後本邦において艀の感染率の低下とともにBE癌は増加する可能性が示唆された. |