セッション情報 シンポジウム5

膵胆道癌の早期診断

タイトル

S5-1 胆道癌(胆嚢癌胆管癌)の早期診断法

演者 崔仁煥(順天堂大学消化器内科)
共同演者 松村祐志(順天堂大学消化器内科), 渡辺純夫(順天堂大学消化器内科)
抄録 【目的II)われわれは解剖学的に正常な合流部を有する症例にも膵液胆道逆流現象(Pancreatob皿ary reflux以下PBR)が起こり(occult pancreatobiliaryrefiux以下OPBR)胆嚢癌を合併しうることを明らかにし同現象に合併した早期胆嚢癌を報告してきた.また2)血液検査USにて軽度の胆汁うっ帯が疑われる症例に対してMRCPを行い胆管狭窄または陰影欠損を有する例に対してEUSを行うこ.とにより無黄疸胆管癌および早期胆管癌が発見されることも報告してきた.当科における胆道癌の早期診断の現況について報告する.【方法】過去10年間に体外式超音波を施行した81987例のうち.1)胆嚢壁の内側低エコー層が3mm以上に肥厚し合流異常が疑われた167例2)総肝管が8mm以上でALPγ一GTが上昇を示した無黄疸患者631例を対象とした1)の症例に対してはERCPを施行し.合流異常の有無および胆汁中アミラーゼの測定を行った.2)の症例に対してはMRCPを行い胆管狭窄が疑われる症例にはさらにEUSを施行した.【成績】1)ERCP上合流異常を24例に認めた.また非合流異常の1413例のうち19例において胆管胆汁のアミラーゼ値が10000兀1/工を示した(OPBR:共通管長8mm以上10例8mm未満9例).山群における胆嚢癌早期胆嚢癌の合併率は合流異常例において42%(10/24)17%(4/24)胆汁アミラーゼ10000]〔U/L以上のOPBR例において47%(9/19)21%(4/19)で両群聞に有意差を認めなかった.2>302例にMRCPを施行し結果胆管狭窄または陰影欠損が疑われた46例にEUS.を施行した.病理所見にて無黄疸胆管癌を18例に認めうち早期癌を6例:に認めた. lmeaSI PBRに伴う胆嚢壁肥厚をUSでスクり一ニングすることにより胆嚢癌の早期診断が可能と考えられたまたt血液検査USにて軽度の胆汁うっ帯を示す症例をMRCPにてスクリv一一・;ングしさらにEUSを行うことにより無黄疸胆管癌および早期胆管癌の発見が可能と考えられた.
索引用語