セッション情報 シンポジウム6

ゲノムワイド検索(GWAS)と消化器疾患 基調講演

タイトル

S6-10 StageII/III進行食道癌患者における化学放射線療法の長期予後予測遺伝子型について

演者
共同演者
抄録 【目的】JCOG99069907臨床試験結果公表の後もStage皿/皿進行食道癌患者における化学放射線療法は食道温存治癒可能な治療の選択肢になり得ると考えられている我々は進行食道癌に対する化学放射線療法の予後予測因子に関し5-FUの標的酵素であるTS(Thymidylate synthase)やCisplatin(CDDP)不活化酵素であるglutathiene S-transferase P1(GSTPI)遺伝子型による2年生存予測の可能性を第48回日本消化器病学会大会(2006年JDDW)等で報告してきた(Am J Clin OncoL 2007:30:252-7).この度本研究について5年を超える観察期間を踏まえ.症例を追加し再度解析したので報告する1方法】2002年1月一2006年6月末日まで当院当科で治療開始したStagell/血進行食道癌患者23症例(男性21:女性2)を対象とした.治療法はJCOG9906臨床研究に準じ5FU(400mg/m2)/CDDP(40mg/ma)と1回2Gy x 15日聞の放射線治療を同時併用し2週間おきに2コース行なった.遺伝子型はTSとGSTP1両遺伝子型を既報の如く判定した.治療効果は2011年6月末日まで観察しT治療開始日からの観察期間について各患者最低5年観察を行いt患者遺伝子型とCR率や生存期閥の関係を検討した.【成績1既報と同様にTS遺伝子の5LTSERが3Rである群3‘一TSUTRに6bpの挿入がある群GSTP1-105位がVa1である群においてCR率が高く予後因子である可能性を認めた為3遣伝子型のうち2個以上を持つ患者群と1個以下しか持たない群の比較を行った一二我々の既報と同様にStage I/皿食道癌患者の長期予後を推定でき得る可能性が示された(logRankPニOρ022).【結論】我々は食道癌Stage H/]皿患者におけるFP-RT療法の治療効果.においてt症例数を追加し観察期間を延長してもFavourab1egenotypeを複数伴う事で予後予測が可能になる事を再度示すことが出来た.本研究の長期予後を踏まえ今後の方向性も報告する。
索引用語