セッション情報 シンポジウム7

地域から発信する消化器診療

タイトル

S7-2 伊那谷における胃癌大腸癌撲滅への試み

演者
共同演者
抄録 当院の消化器病センターでは世界を目指すことを“モットー”に世界に通用する消化器病学および消化器内視鏡学に基づいた診断および治療をこの地域の住民に提供することを理念に掲げこの地域における1.胃癌および大腸癌撲滅2.誤嚥性肺炎の予防3難治性消化器疾患の診断と治療を中心に活動してきた.そしてその活動内容は必ず海外での学会発表および英文論文掲載として形にしてきた.胃癌予防におけるピロリ菌除菌治療の有効性が注目されている.ピロリ菌除菌が胃癌死亡率および医療費にどのように影響するかを検討するため当院の設立母体の一つである飯島町と共同し胃癌撲滅キャンペーンと称して飯島町民全員を対象に除菌活動を勧めている.当センターでは胃癌大腸癌撲滅のためには上下部消化管スクリーニング検査の普及が必須と考え朝食をとらずに午前11時までに来院すれば誰でも予約なしに当日t上下部消化管内視鏡検査を受けられる.一人でも多くの方が公共交通機関の少ない地方においていつでも内視鏡検査を受けられるようにするため}プロポフォールを使用した内視鏡検査法の確立血中濃度やドライビングシュミレータの実験から検査後車を運転して帰宅できることを立証してきた.これまでに6万人の方がプロポフォールを使用して安全に快適な消化管内視鏡検査を受け、/約2万入の方が車を運転して安全に帰宅されている.これまで誤嚥性肺炎の予防を目標に安全で効率的な内視鏡的胃痩造設術施行法安全なカテーテル交換法長期胃底管理上の問題点である胃食道逆流リーク、下痢に対する対処法消化器病医が言語聴覚士とともに施行する嚥下内視鏡検査法を提案してきた.また小児科医による早期小児内視鏡検査の有用性や小児科医の内視鏡検査トレーニング法の提案高齢者の難治性総胆管結石に対する効率的な治療法の提案などを含めてこれまでの当センターにおける13年閲の活動を報告1したい.
索引用語