セッション情報 |
シンポジウム8
臓器線維化(肝・膵を中心)研究・診療の最前線
|
タイトル |
S8-1 膵星細胞活性化に伴い広範なmicroRNA発現プロファイルの変化がおこる
|
演者 |
正宗淳(東北大学消化器病態学) |
共同演者 |
鈴木範明(東北大学消化器病態学), 下瀬川徹(東北大学消化器病態学) |
抄録 |
1目的】膵星細胞は正常膵では細胞質にvitamin Aを含む脂肪滴を有する静止期の状態にある.膵臓に炎症や傷害が加わると活性化し筋線維芽細胞様に形質転換する.活性化学星細胞は活発に増殖や遊走し細胞外基質やサイトカインの産生などを介して膵線維化形成に関わる.Mi-croRNA(miR:NA)はタンパク質をコードしない21-25塩基程度のRNAで3’UTRの特異的配列を認識することによりmessenger RNAからの翻訳を制御する。今回静止期と活性化膵星細胞間でmiRNA発現プロファイルを比較しmiRNAによる細胞機能調節機構について検討した【方法1Wistar系雄性ラットよりコラゲナーゼ灌流後膵臓を摘出しNycodenzを用いて膵星細胞を分離した.分離翌日の静止期にある膵星細胞と培養により活性化した膵星細胞からmiRNAを含む・total RNAを分離抽出した.両者間のmicro R煎A発現プロファイルをAgilent miRNAマイクロアレイを用いて比較検:討した.マイクロアレイの結果はStepOne Plusを用いたrea1-ti皿e PCRにより確認した.発現差の認められたmiRNAについてPre-miR precursorあるいはanh-miR miRNA囲bitorを用いて強制発現および発現抑制を行った.【成績1活性化に伴いmiR-150mlk-451miR-338miR-126をはじめとするmiRNAの発現低下とmiR-31rniR-143miR-132. miR-221miR-222などの発現上昇が認められた. miRNAの強制発現あるいは発現抑制により膵星細胞活性化マーカーや細胞外基質の発現低下や細胞遊走抑制などが認められた.1結謝膵星細胞の活性化に伴う広範なmiRNA発現プロファイルの変化が示された.皿iRNAを介して膵星細胞の活性化や細胞機能が調節されていることが示唆された. |
索引用語 |
|