セッション情報 シンポジウム8

臓器線維化(肝・膵を中心)研究・診療の最前線

タイトル

S8-4 肝線維化に寄与するのは星細胞だけか?Myofibroblastの多様性

演者 元山宏行(大阪市立大学肝胆膵病態内科学)
共同演者 河田則文(大阪市立大学肝胆膵病態内科学)
抄録 【目的】Cytoglobin(Cygb)は哺乳類鋳4番目のglobinであるが(I Biol Chem2001)ヒト肝組織における発現に関しては報告が少ない.本研究ではヒト線維化肝でのCygb発現陽性・陰性細胞の異同について検討した【方法】ヒトCygbに対するモノクローン抗体を作製.C型肝炎患者組織を照い免疫染色[CygbCRBP1〔xSMA(myofibrobiast(MF>のマーカー)]を施行. ThylとFibUlin2をportalMF(P-MF)のマーカーとして用いた.マウス肝星細胞を分離培養し免疫染色と免疫プロットを行った.【成績】免疫プロットで21kDaのヒトCygbを検出.ヒト正常肝組織でCygbは脂肪貯蔵細胞に存在した.門脈域ではαSMA+Thy’1 + FibUlin2+細胞が大多数認めた.線維肝では、線維性隔壁部で大多数はCygb一αSMA+Thy1 + Fibulin2+であった一方マウス肝星細胞でCygbは細胞質に観察されたがocSMAは4日目より細胞辺縁部に観察されたまたThy1は観察されなかった.【結論1肝星細胞はCygb+であり活性化細胞はCygb+αSMA+Thy1一であった.門脈域はCygb一一〇eSMA+Thy1+FibUlin2+であり性質の異なる細胞が存在する即ち肝線維化への寄与は星細胞だけでなくtP-MFの関与が示唆された.
索引用語