セッション情報 パネルディスカッション1

薬剤性消化管障害(NSAIDs抗癌剤ビスホスホネートPPI抗菌薬他)

タイトル

PD1-9 NSAIDs起因性小腸障害に対する防御因子増強薬の効果

演者 依田有紀子(大阪医科大学第2内科)
共同演者 梅垣英次(大阪医科大学第2内科), 樋口和秀(大阪医科大学第2内科)
抄録 il H的1インドメタシン(IM)などの非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAIDs)は胃のみならず小腸において.も粘膜傷害を惹起することが知られている近年.カプセル内視鏡や小腸内視鏡によりヒトにおいて小腸の観察が可能となり。その予防と治療が重要視されている.食道や胃に対する傷害に対しては酸分泌抑制薬が有効であるが酸の関与のない小腸粘膜傷害の病態や傷害に対する治療法・予防法については未だ明らかでない点が多い.酸分泌抑制薬はNSAIDs起因性小腸傷害を悪化させるとの報告もある.そこで我々は現存する防御因子増強薬がラットのIM起因性小腸傷害を抑制できるか否かを検:饗しそのメカニズムについて考察した.さらにボランティアを対象としたNSAIDs小腸傷害に対する防御因子増強薬の臨床効果について検討した.【方法】SD系雄性ラットにIM(10mg/kg)を経口投与し小腸粘膜に発生した損傷を評価した、投与薬剤はレバミピドテプレノンイルソグラジンポラプレジンクエカベトナトリウム、ソファルコンを投与した.さらに基礎研究にて有効性が証明された薬剤に関してボランティアを対象とした臨床研究を行った.1結果】(1)ラットにIMを投与することにより小腸全域に潰瘍性病変が発生し同時にiNosMpo活性粘膜内腸内細藤数が上昇した.(2)レバミピドテプレノンイルソグラジンはIMによる小腸病変を抑剥した.(3)小腸粘膜粘液分泌充進作用や抗炎症作用が小腸粘膜傷害抑制に一部関与すると推察された.(4)小腸傷害に抑制効果のあったテプレノンイルソグラジンを用いて健常ボランティアにおけるNSAms小腸傷害の予防効果の検討を行い小腸傷害を抑制することが明らかとなった.【結謝酸の関与が考えられないrM起因性小腸傷害を抑制する防御因子増強薬が存在しそれぞれの薬剤の効果発現メカニズムは異なる可能性が動物実験より示唆された.またヒトを対象とした臨床試験より小腸傷害を搾制できる薬剤が明らかになった
索引用語