セッション情報 |
パネルディスカッション1
薬剤性消化管障害(NSAIDs抗癌剤ビスホスホネートPPI抗菌薬他)
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タイトル |
PD1-12 免疫抑制剤による微小血管障害に伴う消化管病変の内視鏡的検討
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演者 |
山口丈夫(名古屋第一赤十字病院消化器内科) |
共同演者 |
春田純一(名古屋第一赤十字病院消化器内科), 石川卓哉(名古屋第一赤十字病院消化器内科) |
抄録 |
【背景と目的】免疫抑制剤の多様化と適応の拡大により多くの医原性疾患の増加や多様化が危惧される.造血幹細胞移植後に下痢下血や下腹部痛などの下部消化管症状がしばしば経験され、その原因にはCMVをはじめとする感染療graft-versus-host disease(以下GVHD)移植関連微小血管障害(trans・plantation associated microangiopathy(以下TAM))による虚血性変化などが挙げられる.なかでもTAMは重篤な合併症で主な弓長は免疫抑制剤であり速やかな診断とその減量が必須である.治療方針を決めるためにその病態を明らかにすることが重要となっている.我々は移樒後に生じた下部症状の患肴に積極的に内視鏡検査を行いその有用性を検討した.【対象と方法1対象は当院で1998年から2011年までの14年間に行われた同種造血幹細胞移植726例のなかでその6ヶ月以内にさまざまな症状を生じたため下部消化管内視鏡検査を行ない生検組織でTAMと診断された87例であるt原疾患は白血病60例骨髄異形成症候群17例悪性リンパ腫6例再生不良性貧血3例慢性活動性EBV感染症1例であった.内視鏡施行時の年齢は2歳から65歳(平均401歳)性別は男性54例と女性33例移植から内視鏡検査までの期1間は22日から175日(平均64日)であった内視鏡では回腸末端まで観察とともに生検し内視鏡所見と病理所見を解析した.【成績】内視鏡検査による有所見率は100%(回腸85%盲腸88%上行結腸91%横行86%下行89%S状91%直腸99%)であった.所見としで発赤(97%)やびらん(85%)が多く重症例では回腸に潰瘍や粘膜の欠損(41%)などを認めた.またGVHDの合併を18%にCMV感染の合併を7%に認めた.【結論】造血幹細胞移植後の消化器症状に対して内視鏡検査を積極的に行うことによりTAMの病像を明らかにしその後の治療方針の決定に有用であると考えられた、 |
索引用語 |
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