セッション情報 パネルディスカッション2

生物学的製剤時代におけるIBDに対する治療戦略

タイトル

PD2-1 クローン病におけるTop-down治療と長期予後

演者 飯室正樹(兵庫医科大学内科学下部消化管科)
共同演者 中村志郎(兵庫医科大学内科学下部消化管科), 松本誉之(兵庫医科大学内科学下部消化管科)
抄録 【はじめに1インフリキシマブ(工FX)によるTop-down治療がクローン病(CD)における寛解導入維持に高い効果を示.し予後の改善が期待されている、しかしながらIFX治療をうけた症例が生物学的製剤から離脱できるかについて.は結論が出ていないそこで当院においてTop-down治療後にIFX治療からの離脱を試みたCD症例に.ついてレトロスペクティブに検討した.【対象】Top-down治療は診断後2年以内でIFX導入前治療としてステロイドとチオプリン製剤(AZA)は未使用かつ腸管切除歴のないものと定義した当院でTop-down治療を行い1年以上経過観察しえた65症例を対象とした.【成績128症例でIFXからの離脱を試みた.観察期間中に臨床的再燃がみられなかった14症例(50%)をA群再燃しIFXを再導入した14症例(50%)をB群とした.disease behaviorは炎症型:狭窄型:穿孔型がA群で13:1:0。B群で8:4:2とB群で腸管合併症を多くみとめた(p<0.05).IFX投与期間はA群52.9±382週B群22.1±22.1週とA群で長い傾向がみられた(p = O.059)離脱後再燃例のIFX再治療寛解維持率は10/14(71.4%)でありTop-down治療後もIFX治療を継続した症例の27/37(72.9%)と同等であった.また再治療時の投与時反応は0/14LoR.は4/14(28.6%)でみとめられた.【まとめ11Fxからの離脱には狭窄などの合併症がないことが重要と考えられる.また粘膜治癒だけでは不十分で少なくとも1年以上の工FX投与が必要であることが示唆された.またTop-do㎜例の再治療成績や副作用は初回と大きく変わらずepisodic投与のような問題は起こりにくいと考えられた.【結論1早期治療により粘膜治癒率の向上とその後のIFX中止や再治療を含めた長期予後の改善が得られる可能性が考えられた
索引用語