セッション情報 |
パネルディスカッション2
生物学的製剤時代におけるIBDに対する治療戦略
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タイトル |
PD2-6 Adalimumabのクローン病に対する臨床的内視鏡的有効性の検討と治療戦略
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演者 |
鎌田紀子(大阪市立大学消化器内科学) |
共同演者 |
山上博一(大阪市立大学消化器内科学), 渡辺憲治(大阪市立大学消化器内科学) |
抄録 |
【目的】当科のAdali皿umab(ADA)投与クローン病(CD)例の検討から生物学的製剤の治療戦略を検討する.【方法】2011年9月末までのADA投与CD63例を対象に全例投与前田視鏡検査を施行し投与28週後の(1)有効性.(2)内視鏡的評価(3)血清ADAトラフ値を検討した。有効性はHarvey-Bradshaw lndex(HBI:寛解4以下)CRPで評価し.内視鏡的評価はSi皿ple endoscopic score for Crohn’s disease(SES-CD)を用いた.【結果】平均35ρ歳(男47例女16例)で大腸型7例小腸型18例小腸大腸型38例98.4%(62/63)が自己注射可能だった.生物学的製剤ナイーブ(N群)21例InfliXimab(IFX)から移行(S群)42例で移行理由はIFX効果減弱が28例(うち期間短縮投与23例:8週毎投与で臨床的寛解維持不可11例臨床的寛解だが内視鏡的寛解導入不可12例)不耐12例などであった.(1)28週の評価が可能な40例(N群10例S群30例)の寛解導入率はN群83.3%S群66.7%平均CRP(mg/dl)はN群0.13S群0.71でありN群で高い傾向を認めた.全40例のCRPはADA投与2週目から有意に低下した(p<0.05).(2)内視鏡検討可能な32例(N群7例S群25例)では81.3%(26/32)にSES℃Dの低下傾向を認め特にN群で有意に改善を認めた(p=O.017).(3)血清ADAトラフ値を検討した19例(N群7例S群12例)でADAの有効性との相関が示唆された.【結論】ADAはN群のみならずS群でも臨床的内視鏡的有効性を示しCDに対する生物学的製剤のlst line2nd line共に有効なことが示された.今後ADA投与1年後の有効性やADA効果不十分でIFX倍量投与に移行した症例の検:討も加えCDに対する生物学的製剤の治療戦略を検討する予定である。 |
索引用語 |
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