セッション情報 パネルディスカッション4

日本消化器病学会診療ガイドライン(機能性消化管障害)を目指して

タイトル

PD4-4 日本消化器病学会FD診療ガイドライン作成の進捗状況

演者 三輪洋人(兵庫医科大学内科(上部消化管科))
共同演者
抄録 日本消化器病学会ではこれまで作成された既存の6疾患のガイドラインに加え新たに「機能性消化管障害(FD/BS)診療ガイドライン」を含む3疾患のガイドライン作成を決定した(ガイドライン担当理事渡辺守東康医科歯科大学教授).2011年7月に開催されたガイドライン統括委員会で作成過程に関する申し合わせが行われ最終の完成が2013年3月を目標としてガイドライン作成のタイムテーブルが決定された.機能性消化管障害(責任理事木下芳一島根大学教授)はそのガイドライン作成を「FD」と「IBS」の二つの班に分かれて作業を進め「機能性消化管障害診療ガイドライン【1】FD」「機能性消化管障害診療ガイドライン【2】IBS」の2分冊として発行することとした.FDに関してはその定義や疾患概念については今後の保険病名にも関わる内容であるためROME皿基準を基本としながら広く捉える方向性で進めていく予定である.また一般臨床医がFDを理解できる内容をめざすとともに専門性の高いCQも織り交ぜ両者のバランスを保つ内容にしたいと考えている.ガイドラインの冒頭にはステートメントに基づいて診療に関するフローチャートを掲載し日本におけるFDの診療体系を整理することを考えている.FDガイドライン作成委員会は私を含めて12名のメンバーで構成されまた評価委員5名とオブザーバー1名がこれらの作業の進行結果を監視評価することとなっている.2011年12月現在65個のclinical questionが確定した(概念・定義4.疫学9病態13.診断11治療21予後・合併症7)CQ作成に当たっては慢性胃炎との疾患概念を明確に区別するため他のガイドラインにはない概念のCQを組み入れたことが特徴的であろう.この後年内に文献検索のキーワードを決定した後文献検索を開始しCQに対するステートメントを作成することになっている.
索引用語