セッション情報 パネルディスカッション5

日本消化器病学会診療ガイドライン(大腸ポリープ)を目指して 基調講演

タイトル

PD5-1 日本消化器病学会大腸ポリープ診療ガイドラインを目指して

演者 渡辺守(東京医科歯科大学消化器内科)
共同演者
抄録 日本消化器病学会では既に消化管・肝胆膵のCommon Disease 6疾患についてEBMの手法に基づく診療ガイドラインを作成している.このガイドラインは学会やホームページを通じて広く意見聴取を行い学会員に対する配本などフィードバックが行われ継続的改訂を担保した等の点で評価が高い.2011年7月から新たに3疾患(機能性消化管障害大腸ポリープNAFLD/NASH)の診療ガイドラインを作成が開始された.新ガイドラインは関係学会・団体・研究班との連携をより強化し既存ガイドラインでの内容の不統一「推奨のグレード」の不統一便益とリスクおよび費用効果の定量評価の不足COI開示基準の不備などを改善するだけでなく専門医教育への活用市民公開講座の開催定期的な改訂英文化を視野に入れている.2013年9月を発表予定とし現在大変な勢いで作成が進められている大腸ポリープ診療ガイドライン作成に関しては日本消化器病学会より関連学会である日本消化器内視鏡学会/日本消化管学会/大腸癌研究会/日本消化器がん検診学会との共同制作にすべく各学会から委員への推薦を戴いた上で委員会が構成された.大腸ポリープに関しては意外にエビデンスが少なくまた海外の論文には有用性の乏しいものが多い.従って海外のスタディ個人の経験則のいずれにも偏ることのないよう国内の実臨床に合致したガイドラインを目指すべきであると考えている.日本消化器病学会ガイドラインは対象が専門医ではなく一般医や若手医師などの非専門医であることを再確認する必要があり記載内容は明確なエビデンスがあるものか専門家の間でコンセンサスが得られているものとして潤いく予定である.今回のガイドライン作成の最も重要な点は「推奨のグレード」を新しいGRADEシステムに基づき「強い推奨」「弱い推奨⊥「推奨なし」の3段階に変更したであり「国際標準に基づく日本における診療ガイドライン作成の規範となる事」が期待されている.
索引用語