セッション情報 パネルディスカッション6

未分化型早期胃癌に対する内視鏡的切除の限界

タイトル

PD6-1 未分化型早期胃癌のリンパ節転移―遡及的検討から―

演者 平澤俊明(がん研有明病院消化器内科)
共同演者
抄録 【背景】未分化型早期胃癌は分化型と比較してリンパ簾転移率が高くESD適応拡大については慎重に対応されている.【目的1未分化型早期胃癌のリンパ節転移のrisk factOrを明らかにし未分化型に対するESDの妥当性を検討する【対象と方法】1969-2007年のがん研病院及びがん研究センター中央病院の単発の未分化型早期胃癌のリンパ飾廓清を伴う外科手術症例を対象とした.性別腫瘍部位深達凌腫傷径腫瘍内Uしの有無脈管侵襲の有無リンパ節転移の有無をretrospec丘veに検討した.1結果】対象症例は3843例男性2057例女性1786例.M癌は2163例SM癌は1680例. M癌のリンパ節転移率は4.9%SM癌は23.8%.腫瘍径20mm以下のリンパ節転移率は7.0%21mm以上は15.6%..UL(+)のリンパ節転移率は13.4%UL(一)は12.7%脈管侵襲ありのリンパ節転移率は44.2%脈管侵襲なしは7.6%.多変量解析で1は腫瘍径21mm以上脈管侵襲陽性SM浸潤がリンパ節転移の独立危険因子であった.M癌20mm以下UL(一)。脈管侵襲陰性の310例ではリンパ節転移は認めなかったて95%CIO-O.ee%)【考察]20mm以下の未分化型M癌でUL(一)脈管侵襲陰性のリンパ節転移の可能性はM癌の外科手術後の他病死を除いた5年生存率の99%と同等の成績でありESDが外科手術と同等の根治性を有する可能性が示唆された.しかしこの検討は外科手術症例の後ろ向き検討でありリンパ節微小転移の問題や.脈管侵襲やurの病理評価の問題が解決されておらず未分化型適応拡大の条件を満たす病変のリンパ節転移の報告も数は少ないが認めている。なお発表時に詳細に報告するが当院でESDを施行した未分化型適応拡大の治癒切除の病変からは再発は認めていない.【結語】現段階では未分化型適応拡大.については臨床研究として対応すべきである.特に病理評価は重要であり消化管に精通した病理医の評価が望ましい.
索引用語