セッション情報 |
パネルディスカッション6
未分化型早期胃癌に対する内視鏡的切除の限界
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タイトル |
PD6-5 未分化型早期胃癌に対するESDの治療成績:短期成績と長期予後の検討
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演者 |
阿部清一郎(国立がん研究センター中央病院消化管内視鏡科) |
共同演者 |
鈴木晴久(国立がん研究センター中央病院消化管内視鏡科), 小田一郎(国立がん研究センター中央病院消化管内視鏡科) |
抄録 |
【目的】2cm以下のUL(一)未分化型胃粘膜内癌はリンパ節転移のリスクが低く内視鏡切除の適応拡大が進められているしかし対象となる症例は少なく治療成績や長期予後に関する報告は少ない.今回上記早期胃癌に対するESDの成績を長期予後も含め検討した【方法11999年から2011年9月の間生検にて未分化型成分を認めかつ2cm以下の皿(一)粘膜内癌と術前診断しESDを施行した単発性早期胃癌113例(男/女:66/47年齢中央値63.5歳(35-88歳)残胃・胃管病変遺残再発病変除く)の短期成績を検討した.また対象症例のうち1999年から2008年の間にESDを施行した未分化型(未分化型優位混在型を含む)の長期予後を検討した。未分化型の治癒切除は腫蕩径2cm以下UL(一)pTla(M)脈管侵襲陰性断端陰性と定義した.【結果】一括断端陰性切除率は903%(102/113)施行開聞中央値は54分(10-400分)偶発症は後出血35%(4)穿孔2.7%(3)遅発性穿孔0.9%(1)であった術後の組織型は未分化型が97例(うち未分化型優位混在5例)分化型が16例(うち分化型優位混在14例)で未分化型の治癒切除率は639%(62/97)だった.非治癒因子はSM癌19例腫瘍径21mm以上14例t UL(+)9例HM1またはHMX5例脈管侵襲陽性3例分割切除1例であった.(重複あり).非治癒切除35例申21例に追加外科切除が施行されうち95%(2/21>にリンパ節転移を認めた.未分化型のうち治癒切除45例非治癒追加外科切除19例非治癒経過観察14例の5年全生存割合.は観察期聞中央値59.3ヶ月(0-145か月)でそれぞれ95.7%9生7%(胃癌死1例)78.6%だった.なお治癒切除の13.3%(6)に異時多発胃癌を認めた.【結論】治癒切除と診断した未分化型早期胃癌の予後は良好だった.術前診断能の改善は今後の課題である. |
索引用語 |
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