セッション情報 パネルディスカッション7

消化器専門医へのキャリアパス

タイトル

PD7-6 当施設における専修医の膵胆道系内視鏡検査トレーニング法の実際と検討

演者 水上一弘(大分大学消化器内科)
共同演者 兒玉雅明(大分大学消化器内科), 村上和成(大分大学消化器内科)
抄録 「揃導医の立場から」溝化器内視鏡検査において、膵胆道系内視鏡手技は難易度が高く重篤な合併症を引き起こす可能性が十分にある.しかし将来を担う消化器内科専修医にとって必須の手技でありこの領域の研修・トレーニング方法は系統的に安全性を考慮し確立されるべきである.当施設では内視鏡手技習得プログラムとして.(1)膵胆道系解剖・生理の確認(2)膵胆道系内視鏡手技の適応t合併症禁忌の熟知(3)指導医の下で上部消化管内視鏡手技100例以上の経験(4)シミュレーターによる側視鏡、十二指腸乳頭カニュレーショントレーニング.(5)旛導医手技の見学介助30例経験を膵胆道内視鏡検査施行旭当の条件としたまた内視鏡手技研修に関して検査時間と合併症の関連を考慮し内視鐘挿入から十二指腸乳頭到達まで7分カニュレーション時間7分を指導医と交代の目安としている.今回当施設の専修医における膵胆道内視鏡検査トレーニング法を客観的に評価するため専修医が介在した症例の手技の所要時閥、手技前後の白血球数血清アミラーゼ値(AMY).CRP値を指導医のみで施行された症例と比較した当施設で1年間に施行された148例の膵胆道系.内視鏡手技のうち専修医が介在した症例は32例指導医による症例は116例であったが平均所要時間手技前後の平均白血球数や平均血清AMY値は、両群閥で有意華は認められなかりた.全症例において重篤な合併症は認めなかった.AMYが500以上増加した症例は指導医の症例が3/116例(2β%)に対して研修医3/32例(9.4%)と高率であったが有意差を認めなかった(P=O.1154).以上のことから現在の当施設の膵胆道系内視鏡手技トレーニング法は概ね妥当であると考えるが患者の基礎疾患や全身状態が異なるのが膵胆道系疾患の特徴である.1症例ごとにリスクマネージメントを行い専修医介入の適性を判断することや細心の注意を払って専修医とともに検査を重ねていくことが安全に専修医を育てるもっとも大切な.ことであると考える.
索引用語