セッション情報 ワークショップ1

栄養代謝制御における消化管生理活性ペプチドの役割

タイトル

W1-1 ストレス下における食欲低下の機序とグレリン動態―脳-腸相関の観点から―

演者
共同演者
抄録 【目的1ストレスの関与する食欲低下の病態を明らかにするためにストレス関連ペプチドCRFの受容体アゴニストであるウロコルチン1(UCN1)をラット脳室内投与(ICV)して食欲の変化とグレリンの動態さらに受容体subtypeについて検討した.また中枢神経における伝達機序についても検討した.【方法】ラットにUCN1 5pg/10μ1を脳室内投与し摂携琴血中グレリン濃度胃粘膜グレリンおよびそのmRNAを測定した.さらにCRF受容体subtypeの選択的an-tagonistを投与してUCN1による食欲低下への影響について検討した.また.中枢神経の伝達機序については。-fos mRNA発現およびFOS蛋白発現について検討した.【成績】UCN1の脳室内投与にてラットの摂餌量血中グレリン濃度胃粘膜中のプレプログレリンmRNAの低下が認めちれた.Astressin2-B投与にてUCNIの食欲低下作用やグレリン血中濃度とプレプログレリンmRNA合成低下は抑制された.中枢神経においてはUCNI ICVにて視床下部室傍核青斑核延髄孤束核腹外側核などにて。-fos mRNAないしFOS蛋白発現が認められた.【結論】UCNIの脳内投与はCRF受容体2を介して胃粘膜内グレリン産生・分泌を減少させ血申グレリン濃度を低下させ食欲を低下させる.その機序において脳内満腹中枢と交感神経核中枢の活性化が関与していることが示唆された.
索引用語