セッション情報 ワークショップ1

栄養代謝制御における消化管生理活性ペプチドの役割

タイトル

W1-3 胃内グレリン・GOAT発現および循環グレリン値に対するH. pylori感染の影響

演者
共同演者
抄録 【背尉胃で産生されるグレリンは食欲充進作用を有する唯一の末梢ホルモンで胃に存在するghrelin O-acyltransferase(GOAT)によって3番目のセリンがオクタノイル化修飾をうけ活性型のアシルグレリン(AG)となる.オクタノイル修飾がつかないデスアシルグレリン(DG)は不活性型で血中での大部分を占める.今回H. pyiori(Hp)感染の有無による循環グレリン低胃内グレリン・GOAT発現量の比較とHp除菌がこれらに与える影響について検討した.【方渕本研究の参加に文書で同意の得られた30名(M/F:15/15年齢55-77歳)を対象とした.Hp未感染者(未感染群)14名おとびHp感染者(感染群)16名に対し早朝空腹時の血漿AGDG濃度をEIA法で測定したさらに胃体部大朝の生検組織よりRNAを拍出しグレリンおよびGOATの発現をReal time PCRにて評価した.Hp感染群には除菌治療を行いf除菌に成功した11名を対象に除菌3ヶ月後に同様のパラメーターの変化を検討した.【結果】未感染群は感染群に比し血漿AGDG値とも有意に低値であった(P<0.05).胃内グレリン(P<O.05)tGOAT発現量(P〈0.05)も感染群は未感染群に比し有意に即値であった.除菌成功者の血漿AGは除菌後に増加傾向を認めた.一方血漿DGは除菌後有意に低下した(P<0.05). AG/DG:比は除菌後有意に増加した(P<O.05).胃内グレリン発現量は除菌後有意1に増加したが(P<0.05)GOAT発現量は増加傾向を認めるも統計学的有意差は認めなかった.【結語】Hp感染は胃内グレリンおよびGOAT発現を低下させその結果循環AGを低下させることが示唆された. GOATが循環AGのレギュレーションに大きく関与していることが示唆された.
索引用語