セッション情報 ワークショップ1

栄養代謝制御における消化管生理活性ペプチドの役割

タイトル

W1-7 病的肥満症に対する胃袖状切除術前後の摂食関連ペプチドの変化―糖尿病合併例と非合併例の比較―

演者 山本寛(滋賀医科大学消化器外科)
共同演者 村田聡(滋賀医科大学消化器外科), 谷徹(滋賀医科大学消化器外科)
抄録 【背景】腹腔上下胃袖状切除術が最近になって先進医療に承認され我が国の肥満外科手術も新たな展開を迎えようとしている岡引状切除術はいわゆるメタボリックサージェリーの主な術式とされるバイパス術ほどではないがかなりの糖尿病の改善効果が期待できる.実際当院で経験した胃袖留切除術症例9例のうち4例が糖尿病(あるいは多糖能障害)であったが4例すべての症例で術後remissionに至った。【方法】今回我々はこれら9例に対して術前後に摂食関連ペプチドホルモン(インスリンGLP-1グレリンレプチン)を測定しさらにインスリンGLP-1および血糖について経口糖負荷の刺激による反応を評価し糖尿病合併例4例と非合併例5例を比較検討したので報告する.【結剰レプチングレリンは術前に比べ術後有意に低下した.術前後経口糖負荷試験で糖尿病合併・非合併両班ともGLP-1の過剰分泌とインスリン分泌の充進を認め糖尿病合併例では耐糖能異常の改善を認めた。今回の検討では術後ダンピング症状は認めなかった、【結論】胃羽状切除術後は糖尿病の合併如何によらずGLP-1の過剰分泌とインスリン分泌の:充進を認めた.糖尿病合併例では解糖能異常の改善を認めメタボリックサージェリーとしても有効であった.
索引用語