セッション情報 |
ワークショップ1
栄養代謝制御における消化管生理活性ペプチドの役割
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タイトル |
W1-9 Duodenal-jejunal bypassによる耐糖能異常改善メカニズムの解明
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演者 |
佐藤宏彦(徳島大学病院消化器・移植外科) |
共同演者 |
宮谷知彦(徳島大学病院消化器・移植外科), 柏原秀也(徳島大学病院消化器・移植外科) |
抄録 |
【背景】Bariatric surgeryのbypass手術における糖尿病改善効果についてはGlucagon like peptide-1(GLP-1)の関与が示唆されているがそのメカニズムは未だ不明である.今回我々はDuodenal一’Jejunal by-pass(DJB)により回腸における胆汁酸吸収増加を介してGLP-1分泌を増加させることにより耐糖能異常が改善するという興味ある知見を得たので報告する.【方法1SD ratをDJB群(D群n=4)とSham群(S群n=4)に分け術後3週でOGTTを施行した後sacrificeし全血・小腸を採取.DJB群は十二指腸とTreitzから10cmの空腸を切離した後十二指腸断端を閉鎖十二指腸空腸吻合・空腸空腸吻合(十二指腸空腸吻合~15cm)を行った.術後3週のOGTT時の血糖insulinGLP-1胆汁酸HOMA-IRを両群間で比較した. S群の上・中・下部小腸(回腸)D群の食物通過経路Roux limb・Common血nb消化液ルートBiliopancreatic limbにおけるGLP-1分泌細胞(Lcen)を免疫染色にてcountし比較した.【結果】D群におけるOGTT3060分の血糖HOMA-rRはS群と比較し有意に低値insUlinもS群より高い傾向を示しておりD群はinsulin抵抗性の改善を認めた.D群の胆汁酸は有意に高値を示しており(281.1vs 35.lpmol/1)3060分のGLP-1値もS群と比較して有意に高値(30分:12.0 vs 5.960分:39.3vs 8.7pg/ml)を示していた. D群のCommon limb(S群回腸に相当)におけるLcen数はS群回腸と比較し有意に増加していた(3.1 vs O.4個/vini).【結語l DJBにより回腸における胆汁酸吸収とLcell数を増加させGLP-1分泌を制御し耐糖能を改…善し得た. |
索引用語 |
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