セッション情報 ワークショップ3

大腸鋸歯状病変の診断癌化ポテンシャルをめぐって

タイトル

W3-3 大腸鋸歯状病変群における高画素拡大内視鏡を用いた診断及び表面微細構造別の病理組織と遺伝子解析の検討

演者
共同演者
抄録 【はじめに】近年分子生物学的観点から大腸鋸歯状病変は注目されてきた本邦では20111年7月に大腸癌研究会プロジェクト研究「大腸鋸歯状病変の組織学的分類と癌化のポテンシャルに関する研究」においてSSA/Pの病理組織診断基準(八尾分類)が仮定され統一した診断基準で研究を進めることになった我々は以前より高画素拡大内視鏡を用いて大腸鋸歯状病変群における表面微細構造別の病理組織及び遣伝子解析を検討し報告してきた(胃と腸46:418-4262011.Arn J Gastroenterol(㎞print)).今回は更に症例を蓄積したので追加報告する.また本病銀鈴における高画素拡大内視鏡観察のポイントも紹介したい.【対象と方法】2009年2月~2011年7月までの期間当センターで内視鏡的切除した本病変群126病変に対し表面微細構造別に病理組織及び遺伝子解析を行った.表面微細構造はpit pattem分類に我々が仮称する開n:型(Type∬一〇pen).伸皿型(Type II-Long)ee IVB型鋸IVV型の亜分類を加え病理組織診断は八尾分類に準拠し遺伝子に関しては遺伝子変異(BR4FKRAS)とDNAメチル化MSIを検討した.【結果】開H型は他と比較して一BRAF変巽CIMP+が高頻度に認められ病理組織学的にはほとんどがSSA畑と診断された.開H型の有無によるSSA/Pの鑑別は感ma 77.3%特異度94.6%であった.伸H型を呈する病変にも病理組織学的にSSAI Pと診断されたものがあったがそれらはBRAF変異を高頻度に認めた。 Cancer in SSA/P症例では同一病変内にIV型やV型pitを呈した部分に一致して癌化が見られ癌部にのみMSIを認めた、【考察】今回の検討でも開H型を呈するもののほとんどが病理組織学的にSSA/PでありBRAF変異とCIMP+が高率に認められた.開II型所見はSSA/Pの診断に有用と思われたまたSSA/P病変内における表面微細構造の変化を捉えることが治療適応を決定する上で一助となる可能性が示唆された.
索引用語