抄録 |
【目的】我々はEndocytoscQpe(EC)において大腸病変におけるin vivoでの構造異型・細胞異型の評価を重ねてきた.大腸鋸歯状病変ではスリット状の戯曲と紡錘状の核の所見はTraditionalserrated adenomaであり一方SSA/PないしHPsでは星芒状の腺腔および腺管周囲に配列した小型の核が所見であると報告している.SSA/Pの病理学的特徴としてWHO分類ないしはHigtichiおよび八尾らの分類において陰窩の拡張を診断基準の一つとしていることからECにおけるは腺腔拡張の程度に注目した.そこでEC観察記での腺腔の面積がどの程度関与しているかを明らかにすることを目的にSSA/PとHPsのEC所見を比較検討した.【方法】2010年8月から2011年9月までに当センターで一体型EC:CF-YOO20一1(01ympus Co. TokyoJapan)を施行しその後切除したSSA/P 5病変HPs 12病変を対象とした.腺腔面積は最大倍率で撮影されておりかつ最大腺腔が写っているものを1枚選択しその1画面内で観察される計測可能な腺腔の面積を複数計測し平均.値を採用した.ECにおける一画面の画像取得範囲は対物ミクロメーター(ピッチ精度100μmSHIBUYA OPTI-CAL Co. LTDsaitamaJapan)を指標とし615×723μmと算出しこれを参考値とした.1結果】測定した凱陣面積はSSA/Pで6505.0±3857.1μmzHPsで248&8±1058.1ym2でありSSA/Pの方が:有意に大きかった(Pく0.Ol). ROC曲線から腺腔面積のCut off値を3999μm2と仮定した場合SSA/PHPsの鑑別1における診断能は感度80.0%特異度91.7%正診率882%であった.1結論】EC観察によりSSA〆PはHPsより腺腔が拡張傾向にあることが示唆された.ECは大腸鋸歯状病変特にSSA/Pの内視鏡診断に有用である |