セッション情報 ワークショップ3

大腸鋸歯状病変の診断癌化ポテンシャルをめぐって

タイトル

W3-5 鋸歯状構造を有する大腸病変の内視鏡および病理学的特徴所見の検討

演者
共同演者
抄録 【目的1鋸歯状構造を有する病変の画像強調観察(IEE)による内視鏡的および病理組織学的特徴所見について検討した【方法】八尾分類1に合致する病変をsessiIe serratedadenoma/pOlyp(SSAP)紡錘形に変化した核の重層化を腫瘍表層部まで認める病変を鋸歯状劇職(TSA)として検討した.自家蛍光内視鏡(AFI)ではマゼンタ調に変化する程度に応じて4段階にNarrow Band lmaging(NBI)ではsu[【face pattemを検討した.【成績1AFIの検討(91病変)では過形成性ポリープ〈匪)では70、8%に変化なく、SSAPでは564%.に変化なく43.6%がマゼンタ調に変化をき.たした. TSAでは27.3%に色調変化を認めず72.7%でマゼンタ調を呈した.早期大腸癌(S-Ca.)では全例で色調変化を認めた.一方NBIの検討(100病変)で間接的に認められる腺管開口部の形態で円形・卵円形に拡張した開口部が星芒状もしくは管状開口部に混在してみられるか否かで分けて検討した.HPでは38.7%の症例でのみ拡張を認める一方でSSAPでは851%の症例に拡張を認めた. TSAやS-Ca.では20%前後の症例でのみ拡張していた.MIB-1染色における増殖細胞の分布の検討ではHPで腺底部において有意である一方で、SSAPでは中層部TSAでは表層部まで増殖細胞の分布の偏移を認めたまたMLH-1免疫染色による検討ではHPTSAにおいて発現低下は認めない一方でSSAPでは発現の低下を認めた. p53免疫染色ではHPSSAPTSAで過勤発現は見られずS-Ca.でsporadicに癌腺管で過剰発境を認めた【結論J以上よりIEE観察で.はAFIでマゼンタ調に変化するものはSSAPもしくはTSAの可能性が示唆された.NBI拡大観察でもHPSSAPTSAの鑑別に有用と考えられた特に腺管開口部が拡張しているものではSSAPの可能性が示唆され血管拡張が著明なものはTSAである可能性が考えられたまた病理組織学的検討では三者で増殖細胞の分布が異なりMLH-1染色ではSSAPとTSAで腫瘍発生が異なる経路をとることも示唆された.
索引用語