セッション情報 ワークショップ3

大腸鋸歯状病変の診断癌化ポテンシャルをめぐって

タイトル

W3-10 鋸歯状病変を伴う大腸癌の内視鏡診断

演者
共同演者
抄録 拍的】鋸歯状病変を背景とした大腸癌の病理組織学的特徴を明らかにし更に内視鏡診断の可能性を探る【対象】当院において内視鏡下または外科的に切除され病理組織学的に鋸歯状病変と診断された194病変.【方法】鋸歯状構造を有する大腸病変をLengacre八尾らの診断基準に準じてHPSSA/PTSAの3群に分類し以下の項目について検討した.鋸歯状病変を背景とする大腸癌の(A)病理組織学的特徴(1.背景となる鋸歯状病変の病理組織2.癌組織型3.癌浸潤度)(B)臨床的特徴(1.頻度2.部位3.肉眼型4.病変径)(C)内視鏡所見(1.通常内視鏡所見(部分発赤陥凹二段隆起の有無)2.NBI拡大内視鏡所見3.pit pattern所見.癌の病理組織は大腸癌取扱い規約に準じた.NBI所見は佐野らの分類pit pattern分類は工藤・鶴田分類を用いた.【結果】(A)1.癌の背景はHP1病変SSA/P8病変TSA8病変であった.2.組織型は高分化腺癌9病変中分化腺癌1病変低分化腺癌7病変であった.3.浸潤度はpM-SM軽度10病変pSM高度以深7病変であった.(B)117病変(8.8%)に癌を認めた2.HPとSSA/Pを背景とする9病変全て右側大腸にTSAを背景とする8病変中3病変が右側大腸5病変が左側大腸に認められた.3.肉眼型は3病変が冤有茎14病変が無茎性であった.4.病変平均径はIPI㎞SSA/P21.OmmTSA17.6mmであった.(C)1.癌病変肝癌病変と比較して部分発赤陥凹二段隆起の出現率が高かった(部分発赤1癌52.9%非癌23.3%陥凹:癌412%非癌3.7%t二段隆起:癌52.9%非癌11.0%).2.癌病変は非癌病変と比較してCP type3の出現率が高かった(癌55.6%非癌0%).3.癌病変は非職病変と比較してV型pitの出現率が高かった(癌75%非癌0%).【結語】通常および拡大内視鏡観察により同一病変内に鋸歯状病変の存在する大腸癌の診断を行うことが可能であると思われた
索引用語