セッション情報 |
ワークショップ4
肝再生医療への展望
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タイトル |
W4-8 ヒト骨髄由来培養細胞投与療法の開発を目指した基礎研究
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演者 |
谷本治子(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学) |
共同演者 |
寺井崇二(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学), 坂井田功(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学) |
抄録 |
【目的1我々はヒト非代償性肝硬変症に対する「自己骨髄細胞投与(ABMi)療法」を開発しその有効性と安全性を多施設臨床研究で明らかにした。さらに次世代ヒト骨髄由来培養細胞投与療法の開発を目指しヒト骨髄細胞中の肝修復・再生能をもつ細胞分画の同定を試みた.【方法】NOD-SCIDマウスへの四塩化炭素6週間腹腔内反復投与により肝硬変モデルマウスを作成した.ヒト骨髄単核球細胞(Lonza2M-125A)を10%FBS-DMEM培地で接着培養し培養ヒト骨髄由来細胞5 × 105個を同マウスに尾静脈投与した.投与細胞はFACS解析を行った.骨髄由来培養細胞投与4週後の肝線維化をSirius-red染色で肝機能は血清ALT等で評価した.また骨髄由来細胞投与4週後のレシピエント硬変肝のDNA-Chip解析を行った.【結果】初代培養ヒト骨髄由来細胞には間葉系幹細胞(MSC)(CD44/CD73/CDgQ/CD105陽性かつCD45陰性)とCDllb/CD45陽性細胞がほぼ同量含まれたが2継代培養するとMSCが96%以上となり細胞数も有意に増加した.2画面培養後のヒト骨髄由来細胞は細胞投与4週後の脾線維化を有意に改善した(pくα05).ALT値は改善傾向であったレシピェント肝臓のDNA℃hip汽ngenuity Pathways Analysisでは骨髄由来細胞投与によりMMPsやFOXA2などの発現上昇を認めた.【結論】免疫不全肝硬変モデルマウスを作成しヒト骨髄由来培養細胞の肝線維化改善効果を確認した.骨髄由来細胞投与によりMMPsやFOXA2など肝線維化改善や島細胞分化肝再生修復に矛盾しない遺伝子発現変化を認めた.ヒト骨髄由来培養細胞の線維化改善効果の主体はMSCであり10m1の骨髄液の培養によりABMi療法の骨髄液400mlに相当するMSC数を回収できヒト骨髄由来培養細胞療法は可能であると考えられた. |
索引用語 |
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