セッション情報 ワークショップ4

肝再生医療への展望

タイトル

W4-9 ヒト脂肪由来幹細胞による肝障害軽減効果に関する基礎的検討

演者 齋藤裕(徳島大学外科学)
共同演者 花岡潤(徳島大学外科学), 森大樹(徳島大学外科学)
抄録 !目的】今回我々は、ヒF脂肪由来幹細胞A〔lipose tissue derived stem cells(ADSC)が肝細胞傷害修復効果に有用であるという知見を得たので報告する1方法1検討.1ヌードマウス肝細胞をヒトADSCと細胞接触ない状態で共培養し廃細胞のViabMty及び培養液中のサイトカインを経時的に追跡し肝細胞単独培養群と比較したまたさらに培養液中に抗VEGFヒトモノクロナール抗体であるBevaciz’umab(Bev)を投与しその効果を検討した.検討.2ヌードマウスを以下の3群に分類した.A開腹のみ(Sham)B.15分全肝虚血下に70%肝切除(ll~撫)C.15分全肝虚血下に70%肝切除施行直後にヒトADSCを経静脈的に投与(IRHx ADSC).マウスは術後6hr・24hrで犠死させた.ADSCの体内動態を追跡しまた残肝組織中SDF-1及びCXCR-4発現を免疫組織染色及びrea園me RT-PCRにて比較検討した1結果】検討。1培養3・5・7日目において肝細胞のViabMtyは共培養群で有意に良好でありまた培養液中のVEGFが共培養群で有意に上昇していた.そこでt培養液中にBevを投与したところVEGF濃度は低下したがADSCのviabihty改善効果は抑制されなかった.検討.21)経静脈的に投与されたADSCは術後傷害肝に強く集積することをマクロ像及びミクロ像で確認できた.2)IRHx傷害が加えられた群はSham群と比較して残肝組織中SDF-1発現が有意に上昇していたさらにIRHx ADSC群はMHx及びSham群と比較して残肝組織中CXCR-4発現が有意に上昇しておりCXCR-4を発現したADSCの傷害肝へのhemingの可能性が示唆された. 3)IRHx ADSC群はIRHx群と比較して術後6hrの血清肝機能が改善する傾向を認めさらに術後24hrの肝再生率が良好な傾向を認めた1まとめ】ADSCはSD】F-1/CXCR-4 axisを介して肝切除虚血再灌流傷害肝にho画且gし肝傷害を軽減し肝再生を促進する可能性がある.またADSCの細胞傷害軽減効果はBevを投与しても掬制されずVEGFシグナルとは異なる経路により生ずることが示唆された.
索引用語