セッション情報 |
ワークショップ5
生活習慣と肝・胆・膵疾患
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タイトル |
W5-11 EUSによる早期慢性膵炎の各画像所見と臨床症状の検討
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演者 |
門阪薫平(近畿大学医学部附属病院消化器内科) |
共同演者 |
北野雅之(近畿大学医学部附属病院消化器内科), 工藤正俊(近畿大学医学部附属病院消化器内科) |
抄録 |
【目的】慢性膵炎臨床診断基準2009年において新たに早期慢性膵炎の診断基準が捷唱され超音波内視鏡(EUS)の重要性が明記された. EUSは膵実質や膵管の詳細な観察が行えることからその診断における有用性が言われている.今回我々は胆膵粘膜下腫瘍疾患に対してEUSを施行された1732例のうち早期慢性膵炎の画像所見認めた308症例の臨床症状患者背景について検討した.【方法12009年4月から2010年3月にかけて当院でEusを施行された1732例の画像を再評価し早期慢性膵炎のEUS画像所見を2項目以上を呈した308例を対象としEUS画像所見数(2~7)と臨床症状患者背景(1)反復する上腹部痛(2)膵酵素異常。(3)1日80g以上の持続する飲酒歴(4)糖尿病t(5)高脂血症.(6)BMI25以上とのそれぞれの比較検討を行った.また本検討では膵癌膵腫瘍蝋石のある症例は除外した【結果】早期慢性膵炎のEUS画像所見を2項目以上を認めたなかで臨床症状と患者背景の有無とEUS画像所見数を検討した.上腹部発作の有(n=113}/無(n=195)所見数有2.9±O.8/無2.8±O.78(p<O001)膵酵素異常の有(n=54)/無(n=254)所見数列3±0.75/無2.6±0.76(p<0.001)飲酒歴の有(n;78)/無(n=230)所見数有25±0.68/ne 2.8±O83(p<O.001)糖尿病の有(n=99)無(n=209)所見数有2.9±0.77/無2.8±O.82(NS.》高臆血症の有(g=118)/無(n=190)所見数有2.7±090/無2ク土0.71(N.S.)BMI25以上(n=119)/25未満(n=189)所見数有2.7±0.77/ne2.6±O.81(N.S)となり(1)(2)(3)で有意な相関が認められた.1結論】胆膵粘膜下腫瘍に対してEUS施行された症例のうち早期慢性膵炎の画像所見を満たす症例は1Z8%で認められた.そのなかで臨床症状を示さないものは全体の10.1%であった.今後は臨床症状を有さずEUS所見が認められるものをいかに姶い上げるかまたそれらの症例が今後どのような臨床経過をたどるかを観察することが課題であると考える. |
索引用語 |
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