セッション情報 |
ワークショップ5
生活習慣と肝・胆・膵疾患
|
タイトル |
W5-13 ヘリコバクター・ピロリ感染が胆石発症へ及ぼす影響の解析
|
演者 |
高橋悠(東京大学消化器内科) |
共同演者 |
山道信毅(東京大学消化器内科), 小池和彦(東京大学消化器内科) |
抄録 |
【1目的1ヘリコバクター・ピロリの持続感染が胆石の発症に影響を与える可能性について大規模コホートを用いて解析する.【方法】亀田総合病院附属幕張クリニック人間ドックの2010年度受診者で研究参加同意を得られた20773人のうち導入基準を満たした15551人.(男性8625人t女性6926人平均48.8±9.1歳)を対象とし年齢・身長・体重・Body Mass Index(BMI)・喫煙・飲酒の基本因子に血清ピロリ抗体価t血清ペプシノゲン値を含む19の採血検査結果を加えた25項目について腹部超音波検査による胆石有無の判定との相関を解析した【結果1二変量解析(Wilcoxon解析またはX2乗検定p<O.05)では年齢・体重・BMI・ピロリ抗体定性・飲酒・AST・ALT’ALP・’r-GTP’T-Chol’HDL’LDL・TG・TP t HbAlc’Hb’PGI・PG∬・PG I/ll比が胆石の有無と有意に相関し性別・身長・T-Bil・Alb・MCV・喫煙では有意な相関を認めなかった.この結果をもとに多重共線性に影響を及ぼす背景因子を除いた17因子についてロジスティック回帰分析による多変量解析(p〈O05)を行うと年齢・性別・BM【・γ一GTP・LI)L・TP・ピロリ抗体陽性・飲酒が胆石に有意に相関する背景因子であった.さらにステップワイズ法を用いて背景因子を絞ゆ込み標準化回帰係数から胆石との相関を解析すると高齢(Standardized Coef丑cient(SC)0.446:0dds Ratio(OR)1.56>・BMI高値(SC O.248 ; OR 128)・ピロリ抗体陽性(SC 0201;OR 1.50>・非飲酒(SC O.1a3 ; OR 1.33)・tGTP高値(SCα126;OR 1.13)の順に強い相関が認められた.【結論】115551人の大規模コホートを用いた横断解析において高齢・BMI高値・ピロリ感染・非飲酒・高γ一GTPが有意な胆石発生の背景因子として同定さ札ヘリコバクター・ピロリの持続感染が胆石形成促進に働くことが強く示唆された. |
索引用語 |
|