セッション情報 ワークショップ6

IPMNの国際診療ガイドラインを巡って

タイトル

W6-8 IPMN病変悪性化と通常型膵癌合併の2大リスク評価に基づいた診療ガイドラインの見直し

演者
共同演者
抄録 【目的】分枝型IPMN症例ではIPMN病変自体の悪性化リスクに加えて通常型膵癌の高い合併リスクが指摘されておりこれらを考慮した治療指針が必要とされる.本検討ではこれら2大リスクを最新データで評価し分枝型IPMN症例の診療ガイドライン見直:しについて検討することを目的とした.【対象と方法1初診時にEUS・ERCP・CT・MRCPを施行し1年以上の経過観察を行った壁在結節のない分枝型IPMN 132例を対象とした.観察期間における1)拡張分枝径30mm以上病変の進展と悪性化。2)膵癌の発生頻度標準化罹患比doublmg timeについて検討した、【結果】1)拡張分枝径30mm以上の症例は26例(19.7%)観察期間85±56か月で6例(23.1%)に増大を認めた.2例は頭側の通常型膵癌による増大であった.3例で切除しadenoma 2例border㎞e 1例であった.1例は高齢のため観察継続中2)膵癌発生頻度は7.6%(10例)男女比は7:3年齢72.8±62歳膵癌発生までの期間融0±652か月腫瘍径23.5±3.4mm膵癌発生部位はIPMNの頭側4例尾側6例糖尿病増悪は1例診断時Stageはm3例IVa 6例IVb 1例で最近の症例では切除率75%と高かった.発見契機となった画像検査.は9丁目造影Cエ1例はPETであった.標準化罹患比は21.4(95%CI:6.2-320pく0.001)であった.画像所見の遡及的検討の結果10例中4例に6・一IOか月前の造影CTで先行病変と推定される部位を指摘できたが残り6例では1年以上前施行CTでの評価となり異常の指摘は困難であった.指摘可能であった4例のdoubling tineは176.5t19.5日であった.【二二壁在結節のない拡張分枝径30㎜以上の病変自体の悪性化リスクは低いと考えられた.しかし膵癌発生リスクが高いため診療ガイドラインで検査問隔を延長することは避けるべきであり。膵癌の発育速度を考慮すると4~6ヶ月ごとの造影CTなどによる定期画像検査を推奨する必要があると考えられた
索引用語