セッション情報 ワークショップ7

PPIをめぐる最近の展開

タイトル

W7-6 低用量PPIとclopidogrelの相互作用

演者
共同演者
抄録 【目的】抗血小板療法時の消化管出血の予防にPPIの併用が推奨されているがPPIがclopidogrelの効果を損ねる可能性が示唆されている.この相互作用の回避のために内服時間をずらすなどの工夫も試みられている.また抗血小板薬内服時の予防目的のPPIは低用量でよいとされているが低用量のPPIがclopidogrelの効果に影響するかは十分検討されていない。そこで本邦で使用可能な低用量PPIについてclopidogrelとの相互作用を検討した.【方法】健常ボランティア33名に対してclopidogre1 75mgの朝内服7日後の最終内服4時間後に血小板凝集抑制能をVet ifyNovvにて測定した.その際にOmeprazole(OPZ) 10 mgLansoprazole (LPZ) 15 mgrabeprazole (RPZ) 10mgesomeprazole(EPZ)10 mgの朝同時もしくは夕投与の併用の影響を検討した.さらにRPZに関しては昼投与の影響も検討した.【成績】clopidogrel単独での血小板凝集抑制は57%であったがOPZ10mg朝併用では48%OPZ 10 mg夕併用では46%LPZ 15 mg朝併用では47%LPZ 15 mg夕併用では45%RPZ 10 mg朝併用では46%RPZ 10 mg夕併用では49%でありいずれも程度の差はあるが有意に低用量のPPI併用はクロピドグレルの効果を低下させこれは内服をずらしても回避できなかった.RPZを昼に併用した場合には50%であり回避できる可能性が示峻された.【結論1本邦で利用可能なPPIはいずれも低用量であってもclopidogrelの効果に影響しそれは内服時間をずらしても容易に回避はできない可能性がしめされた.さらに回数を増やし、CYP2C19遺伝子多型別の解析も加えて報告する.
索引用語