セッション情報 |
ワークショップ10
IgG4関連肝胆膵疾患の診断と治療―非典型例へのアプローチ
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タイトル |
W10-2 2型自己免疫性膵炎(AIP)と非典型例の診断における生検診断の意義
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演者 |
水野伸匡(愛知県がんセンター中央病院消化器内科) |
共同演者 |
原和生(愛知県がんセンター中央病院消化器内科), 山雄健次(愛知県がんセンター中央病院消化器内科) |
抄録 |
【目的】AIPの国際コンセンサス診断基準(ICDC)が発表され。比較的若年に発症し日本人には少ないとされる2型AIP(以下2型)の診断も可能となった一方1型AIP(以下1型)2型のどちらにも分類できない非典型例であるAIP-not other・wise spec出ed(AIP-NOS以下NOS)の存在も明らかになったが 日本人における2型およびNOSの実態は不明である本研究ではAIP特に2型診断における超音波内視鏡下穿刺吸引法(以下EUS-FNA)あるいはtrucut生検(EUS-TCB)の役割と2型とNOSの実態を明らかにすることを目的とした.【方法1アジア基準にてAIPと診断した56例中診断時に血清IgG4を測定した46例を対象とし1)生検(EUS-FNAあるいはTCB)を除きステロイドに対’する反応性を含めたICDCによる診断2)生検による診断の変化3)1型t2型NOSにおける年齢性別について検討した.【成績】D46例(男36女IO平均年齢63才)中ステロイドを投与した44例全てで画像所見の改善を認めた.ICDCにてdefinitive 1型AIP(d-1):37probable 1型(p-1)12definitive 2型(d-2):0潰瘍性大腸炎(UC)を合併したprobable 2型(p-2):1NOS:6であった2)生検はd一’1.とNOS各1例の2例を除く44例で施行され生検後にはd-1;38d-2:2d-2:2p-2:1NOS : 3であった.診断の変わった3例の生検前診断は全てNOSでありEUS-TCBを施行した結果LPSPを1例n)CPを1例で認め1例がd-12例がd-2と診断が変わった. NOSの残り3例のうちEUS-FNAのみの2症例では検体不十分で診断は変わらなかった.3).1型2型NOSにおいて年齢(平均645162)男女比(31:93:02:1)ともに有意な差を認めなかった.{結論】ICDCにより生検なしでも1型AIPの多くは診断が可能であるが2型AIPの診断は困難でありtUC非合併例ではEUS-TCBのみで診断が可能であった.2型AIPは決して少なくはなくAP-NOS.には2型AIPが含まれている可能もあり2型AIPを念頭に置いたEUS-TCBが必要である |
索引用語 |
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