セッション情報 |
ワークショップ10
IgG4関連肝胆膵疾患の診断と治療―非典型例へのアプローチ
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タイトル |
W10-7 IgG4低値の自己免疫性膵炎の臨床的特徴および新診断基準による診断能の検討
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演者 |
平野賢二(東京大学消化器内科) |
共同演者 |
多田稔(東京大学消化器内科), 小池和彦(東京大学消化器内科) |
抄録 |
【背景と目的】新しい自己免疫性膵炎(AIP)診断基準では血清学的所見の項目は高IgG4血症のみとなったが逆にIgG4の高くないAIPの診断は難しくなった可能性がある.【対象と方法】当院および関連病院で診断されたAIP87例をIgG4〈200mg/dlの12こ口135未満は5例)とIgG4≧200mg/dlの75例に分け各群の1)膵腫大(びまん限局不明瞭)の頻度2)主膵管二三(びまん限局性評価不能)の頻度3)生検(EUS-FNAないし経皮針生検)で診断に有用な所見(lgG4陽性形質細胞10/hpf以上)が得られた頻度4)二二病変(AIP発症時ないし発症前に診断された硬化性胆管炎唾液腺炎後腹膜線維症に限定)の保有頻度5)新診断基準における二二準確診疑診診断不能の頻度について調べた.【結果】1)膵腫大(びまん限局不明瞭)はIgG4二値群2/6/4高値群39/24/122)主膵管狭細(びまん限局性評価不能)は低二二3/7/2高値群40/29/63)生検での陽性所見頻度は低一群1/6高値群9/194)膵外病変の有りの頻度は二値群で3/12高値群で35/756)新診断基準による判定(確診準確診疑診診断不能)は二値群で7/2/3/057/1/9/8であった.【結論・考察IIgG4低値群では膵びまん腫大例が有意に少なかった(P=O030).またびまん膵管狭細の頻度生検所見陽性頻度二二病変保有頻度も有意差までは至らないもののIgG4二値群で低い傾向にあったしかしながらIgG4二値群でも新診断基準における診断不能例はなかった.診断不能AIPの8例は膵腫大不明瞭が3例(うち2例は三内腫瘤形成型)膵管所見が得られずかつ生検が行われなかった症例が5例であるが後者については仮に生検で癌が否定されていれば全例二二以上にはなりえた.新基準は診断感度という面では申し分なくIgG4下値など非典型例と思われるような症例でも拾い上げは可能となっている.月内腫瘤形成型の膵腫大不明瞭AIPの診断が今後の課題と考えられる |
索引用語 |
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