セッション情報 ワークショップ10

IgG4関連肝胆膵疾患の診断と治療―非典型例へのアプローチ

タイトル

W10-10 腫瘤形成型自己免疫性膵炎と膵癌の鑑別診断

演者
共同演者
抄録 【目的】自己免疫性膵炎(AIP)と漁民(PC)は治療方針が異なるため両疾患の適切な鑑別診断が重要である.典型的なびまん性AIPの診断は比較的容易であるが腫瘤形成型AIPとPCは時に鑑別が困難である.今回我々は腫瘤形成型AIPに特異的な所見を明らかにする目的で検討を行なった.またステロイドトライアルにおけるステロイドパルス療法の有用性についても検討を行った.【方法1腫瘤形成型AIP36例と血清IgG4を測定し得た遠隔転移を認めないPC60例を対象とし両者の臨床像画像所見血清学的所見膵外病変膵組織像において比較検討行い.AIPに特異的な所見について検討を行った.またステロイドパルス療法をTomiyamaらの方法(J Gastroentero12e11;46:696-704)に従い3例に施行した.【成績11)特異度100%の所見:CTでのcapsule-1ikerimERPあるいはMRCPにおける副膵管(MPD)のskipする狭窄γ一globu㎞>2g/dl論外病変(膵外胆管の硬化性胆管炎.硬化性唾液腺炎後腹膜線維症)EUSFNAでの病理診断.2)特異度90%以上の所見:IgG4>280mg/dL(98%)IgG>1800mg/dL(97%)MRCPにおける上流MPDの5mm未満の拡張(95%)IgG4>135mg/dL(94%).3)特異度80%以上の所見:MRCPにおけるMPDの20mm以上の狭窄長(89%)ERPにおける上流MPDの5rnm未満の拡張(86%)ERPにおけるMPDの30㎜以上の狭綴(86%).4)ステロイドパルス療法を施行した3例全例で治療開始2週後に膵腫大膵管狭細像の改善を認めた【結論】腫瘤形成型AIPとPCの鑑別診断ではAIPに特異的な項目に基づき診断を行いEUSFNAでの膵癌の除外とステロイドパルス療法にて画像の改善を確認することが有用であると考えられた
索引用語