セッション情報 |
ワークショップ10
IgG4関連肝胆膵疾患の診断と治療―非典型例へのアプローチ
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タイトル |
W10-13 切除率からみた自己免疫性膵炎非典型例の臨床的特徴
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演者 |
越田真介(仙台市医療センター消化器内科) |
共同演者 |
小林剛(仙台市医療センター消化器内科), 藤田直孝(仙台市医療センター消化器内科) |
抄録 |
【背景】自己免疫性膵炎(AIP}の典型例の診断は比較的容易だが膵悪性腫瘍との鑑別が問題となる非典型例が存在する目的)AIPの非典型の臨床的特徴を明らかにする.【対象】当センターで診断されたAIP 40例(1988-2011).【方法l AIPの臨床的特徴である4項目(びまん性膵腫大ERPでの主膵管狭細像血清lgG4高億001の存在)と切除したAIPの臨床像をretrospectiveに検討する。【結果】対象中の切除例は10例(25%)で全例LPSPであった. IgG4測定導入以前の症例(n=14)と測定導入後の症例(nニ26)でみると.それぞれ切除率は50%(7/工4)12%(3/26)でIgG4測定が可能となって切除割合が低下した. Ig(M測定導入後の26例で検討すると膵病変(びまん性腫大n=13vs隈局性病変n=13)ERP主膵管同一像(有りn=23vs無しn=3)。 IgG4(135m9/dl以上n=24 vs 135未満n=2)001(有.りn=10vs無しnニ16)の4項目それぞれの切除率は0%vs 23%4% vs 67%4% vs.100%0%vs 19%で4項目とも後者の項目で切除割合が高かった.これよりびまん性膵腫大または001存在例(nニ18)では切除例が無くT限局性膵病変かつOQIの無い症例〔nニ8)が膵悪性腫蕩との鑑別が問題となり切除率は38%(3/8)であった.この8月中主膵管狭細像有りかつIgG4高値例〈n=4)は切除率0%で全例臨床的にA正と診断可能であったが主膵管狭細像無しまたはIgG4低値の症例は切除率75%(3/4>で最も膵悪性腫癌との鑑別が問題となる群であった.この4例中1例は限局性膵病変でERPで主膵管途絶像を認めたがIgG4高値でEUS-FNAで悪性細胞得られずステPイド投与を施行し寛解を得た.残りの3例はいずれも隈局性膵病変でERPで2例は狭細像を認めずIgG4が比較的呼値(6476146 m4dl)のため膵悪性腫瘍を否定できず切除した.3例とも女性体尾部隈局の病変であった.1【結語】001の無い限局型AIPは膵悪性腫瘍との鑑別が問題で特に狭細像の無いERP像またはIgG4低値の場合には鑑別困難となるEUS-FNA等による病理診断後のステロイド投与は鑑別困難例に対して考慮すべき診断法の1つと考えられる. |
索引用語 |
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