セッション情報 ミニシンポジウム2

Nutraceuticalをめぐって

タイトル

MSY2-6 非アルコール性脂肪性肝障害の進展におけるβ-クリプトキサンチンの役割

演者
共同演者
抄録 【目的】非アルコール性脂肪駐炎(NASH)においては単純性脂肪肝(SS一)に比して糖質(特に単純糖質)摂取過剰蛋白多価不飽和脂肪酸亜鉛の摂取低下が見られることを報告した.今回温州ミカンに特異的に含有される抗酸化ストレス作用を有するβ一クリプトキサンチンに注目し各種カロチノイド(ルテインリコピンα一カロチンβ一カロチンβ一クリプトキサンチンゼアキサンチンレチノール)の摂取状況血申濃度とNASHの関連を明らかにすることを目的として検討した.【対象と方法12008年から2011年に当科で組織学的にNASHと診断された48例.(男性20例女性28例平均年齢51歳)とSSと診断された30例(男14例t女16例平均年齢49歳)および健常ボランティア15例(男4例女Il例平均年齢48歳)を対象とした.身体計測血液生化学検査とともに食習慣については栄養士の詳細な聞き取り調査から各種栄養素の摂取状況を算出した.血中カロチノイド濃度はHPLCにて測定:した.【結果INASE:ではSSに比して内臓脂肪面積血中ASTALTY-GTPTGHOMAI-Rビアルロン酸IV型コラーゲン値が有意に高値であった.カロチノイド摂取状況はNASH女性においてSS女性に比してβ一クリプトキサンチンβ一カロチンレチノール摂取量が有意に少なかったが血中濃度ではiβ一クリプトキサンチン(O25 vs O.29 pM)レチノール(79 vs 1141U/dL)においてのみ有意に低値であった.【結論】NASHにおいてはβ一クリプトキサンチン摂取低下と血中β一クリプトキサンチン低値が見られることから今後β一クリプトキサンチン高含有果汁飲料の有用性が示唆される.なお本研究の一部は農水省「新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業課題番:号22027」における農観機構金沢大学えひめ飲料との共同研究による.
索引用語