セッション情報 ミニシンポジウム4

胆汁酸研究の進歩とこれから

タイトル

MSY4-4 胆汁酸逆流によるNF-κB活性をターゲットとしたGuggulsteroneによる食道癌の化学予防

演者 山田貴教(浜松医科大学内科学第一)
共同演者
抄録 【はじめに】胆汁酸逆流は食道腺癌の重要な危険因子の一つとされているが胆汁酸逆流をターゲットとした化学予防の報告は少ない.食道腺癌およびその前癌病変であるバレッ1・食道の発生にはtCDX2およびCOX-2の発現誘導が深く関わっていると考えられておりこれらは胆汁酸によって誘導される.また食道発癌においてkey moleculeとして注目される転写因子NF-kBはCDX2およびCOX-2発現を促進することが知られているそこで我々はNF一出活性抑制を始めとした抗炎症抗腫瘍効果が報告されているGuggulsterone(GS)による化学予防を含めた治療の可能性を検討した.【方法】食道腺癌細胞株〔OE19. OE33)を用い.デオキシコール酸(DCA)の存在下および非存在下で培養しGSNF一同阻害薬(BAY11-7085)投与の影響を検討した.1-KBのリン酸化CDX2およびCOX-2発現はウエスタン・プロット並びにqRT-PCRで検討した.更にPGE2産生(ELISA)MTT assayFACSによる細胞周期評価を行った.【結果】(1)OE190E33にお尋ナる1-KBのリン酸化はDCAで誘導されGSにて抑制された。(2)NF一cB ma害薬はDCAにて増強されるCDX2およびCOX-2の発現を抑制した.(3)GSはDCA存在下/非存在下の何れにおいてもCDX2発現を抑制した.(4)OE190E33のCOX-2発現はDCAにより増強されL. GSはDCA存在下/非存在下の何れにおいてもCOX-2発現を抑制した.(5)GSは両細胞株のPGE2産生を抑制した(OE19163コ口 OE33:920/o).(6)GSは両細胞株のcell viabihtyを抑制した(OE19:39%OE33:63%).(7)OE19においてGSはsubG1分画の増加およびcaspase-3とPARPのcleavageを誘導した.【考察】GSは胆汁酸によるNF一κBの活性およびCDX2およびCOX-2の発現を抑制すると共に抗腫瘍細胞効果を有することも示された.本剤がパレット食道癌に対する化学予防の一候補となる可能性が示唆される.
索引用語