| 抄録 |
【背景】幽門側胃切除術後の再建法は多種多様であの．一近年Roux－en－Y法（RY）を適用する施設は多いが循後十二指腸への内視鏡的apprGachが困難なデメリットも有している．Double tract再建（DT）により食物の生理的通過が保たれr．胃切除後に胆石症が発生した場合にも内視鏡的に十二指腸乳頭へのap－prQachも可能であり有用性が期待される．【目的】RYDTの術後成績機能およびQOL評価を行なうこと．【対象と方法】DTの手技は胃を切離後先ずCircu・Iar staplerを照いて十二指腸空腸吻合し次に1inear staplerを用いて残胃空腸吻合して手縫いで空腸空腸吻合を行う．残胃空腸吻合と十二指腸空腸吻合の距離は5－8cmほどとしている．胃癌に対して幽門側胃切除術を施行したRY群40例とDT群41例を対象とし術後合併症の有無栄養学的指標．の推移残胃炎逆流性食道炎について評価しまたGastrointestinal Symptorn Rating Scale（GSRS）EORTC QLQ C－30およびSTO－22を用いたQOL問診票調査を行いそれぞれ比較検討した．【結果】両群に縫合不全は認めずSSI膵液漏吻合部狭窄等の術後合併症体重変化率血清タンパクアルブミン等の血液学的栄養指標項目は両群に有意差を認めなかったRGB分類を用いた残胃の内視鏡検査所見で術後胃炎の程度範囲胆汁の逆流は有意差を認めなかった．GSRSではDTはRYより有意に消化不良が少なかったがEORTC QLQ C－30STO－22では有意差はなかった．術後DTの1例RYの2例に総胆管結石を発症し治療を要した．術後内視鏡検査でDTは十二指腸乳頭への到達が可能であり内視鏡的治療できたがRY後の総：胆管結石発症の2例に対しては開腹手術により治療を要した【結論】DTはRYと同等に安全に施行可能で術後内視鏡的に十二指腸乳頭へのapproachができるため膵胆道系の内視鏡検査あるいは治療を要する状況で内視鏡的対応可能であ．りQOL向上が期待できる再建法である． |
