セッション情報 ミニシンポジウム6

消化管 残された課題

タイトル

MSY6-3 炎症性腸疾患(クローン病・潰瘍性大腸炎)の食事療法:semi-vegetariandiet

演者 千葉満郎(中通総合病院消化器内科)
共同演者 阿部徹(中通総合病院消化器内科)
抄録 【背景】クローン病(CD>の1年間の再燃率は軽窪例でも60-70%である.炎症性腸疾患(BD)の臨床上の最大の問題点は如何にして再燃を防止するかである.とりわけクn一ンであるこれまでの高い再燃率はIBDが的確に理解されずそのため主要な環境因子が指摘されなかったことによる.IBDの主要な環境因子は食事にともなう腸内細菌叢であり(Chiba M et alMisslng envirommental factor ininflammatory bowet disease : Diet-associated gut microflora lriiLam/m Bowel Dis2011;17:E82-3)IBDは食:事を主とした生活習慣病である.食事の西洋化(動物性食品および砂糖の摂取増加ならびに穀類の摂取減少)とともにIBDは増加しており腸内細繭叢の有益性の増加を期待してsemi-vegetarian diet(SVD)を考案した(Chiba M et aL Mestyle-related disease in Crohn’s disease’:Relapse preven・廿on by a semi-vegetarian diet VVorld J Gastroen terol 2010;16:2484-95).【目的】SVDのクローン病における寛解維持効果を明らかにする{対象と方法】内科的治療とともに(n=17)または腸管切除後に(n=5)SVDを摂取し緩解退院した成人クm一ン病22症例(男14例;年齢申央値26.5歳:初発13例.再燃9例二肛門部病変合併14例。病悩期間中央値8.0月CDAI中央値202)を対象とした退院後もSVDの継続を指導した.【結果1 SVDは16例で継続され(compliance 73%)継続群の寛解率は1年目100%2年目92%であった.2年を経過した12例中8例(67%)が正常CRP値であった.中断群は6例1中4例が再燃し継続群で有意に寛解が維持された(P=0.001).SVDによる副作用:はなかった.【結論】Semi-vege-tarian dietはクローン病の寛解を維持する. SVDを継続することにより.現在のre-lapse-free rate 10-15%を50%以上に高めることができる.【考察】SVDは潰瘍性大腸炎にも有効と思われるSVDは他の生活習慣病を予防し健康食でありどの地域でも摂取可能でありIBDのみならず一般人、にも広くその普及が望まれる.
索引用語