セッション情報 ミニシンポジウム7

MRIのTopics

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MSY7-4 膵胆道癌と自己免疫性膵炎におけるMRI拡散強調画像

演者 柘野浩史(津山中央病院消化器・内視鏡センター)
共同演者 平良明彦(津山中央病院消化器・内視鏡センター), 藤木茂篤(津山中央病院消化器・内視鏡センター)
抄録 MRI拡散強調画像(DWDは同様な機能的診断法であるPET/CTと比べて保険の制約が少なく被曝がない.膵胆道領域のMRIでは.見かけの拡散係数(ADC値)定量は測定誤差や変動により信頼性に欠けるがMRCPが同時に撮影可能という利点もある.今回我々はDWIの膵胆道悪性腫瘍とリンパ節転移の診断能をPET/CTと比較し有用性を検討した.また自己免疫性膵炎(AIP)の長期治療効果をDWIにより判定した.AIP早期診断のためにDWIを活用する新たな取り組みについても報告する.【方法】対象は当院でDWIを撮影した膵疾患159例(うち膵癌81例IPMCA15例AIP10例)と胆道疾患85例(うちt制外胆管癌26例胆嚢癌18例乳頭部癌7例).1)悪性病変の診断能をPET/CTと比較した.2)手術された膵疾患31例胆道疾患29例でリンパ節転移の診断能をPET/CTと比較した.3)AIP10例で長期治療効果をDWIで判定した.4)膵癌とAIPの鑑別が困難であった1例では反応性を見るためにステロイドパルス療法前後2週間のDWIを比較した.【成績11)膝癌(正診率:PET/CT896%DWI 85.2%)胆嚢癌(同92、984.8%)の診断能はPET同様に有用であった.2)八広胆管癌(感度:PET/CT704%DWI444%)や乳頭部瘤(同87.5%28.6%〉ではt腸管ガスや蠕動の影響のためか感度が明らかに劣っていた.3)膵癌・胆道癌のリンパ節転移の診断はDWIはPET/CTよわ特異度がやや劣るものの感度は非常に良好であった.4)AIP9/10例で治療前に認めたDWI高信号域は長期治療後に全て消失した5)ステロイドパルス療法2週間後にはDWI高信曝露の著明な改善を認めAIPと診断できた.【結論】1)DWIの膵・胆嚢癌の診断能はPETと同等に有用である.2)肝外胆管癌や乳頭部癌ではDWIは感度が劣りMRCPの参照が必要である.3)DWIはリンパ節転移の感度が高く捻い上げに有馬である.4).AIPのステロイドの効果判定にDWIは有用である.5>ステロイド反応性によるAE》の早期診断にDWIの有用性が示唆された.
索引用語