抄録 |
1目的】小胞体(ER)stressは様々な慢性炎症性疾患における細胞傷害に貢献しているがHelicobacter pylori(Hpylori)関連胃炎への関与は未だ検討されていない.またH.pyiori 9生毒素VacAはt Baxによるミトコンドリア融解を介して胃上皮細胞をアポトーシスに導くがその上流の機序におけるBH30nly蛋白の関与は知られていない.今回我々は旺pylori陽性胃生検組織中のER stressマーカーおよびBH3蛋白が上昇しているか検討した.またVacAにて刺激した培養胃上皮細胞におけるER stressマーカーおよびBH3 only &白の変動について検討を行った【対象・方法】Epylori陽性・陰性者別に病変を認めない前庭部胃粘膜から生検しRNAを抽出後解析したまた細胞培養にはAZ521細胞を用いVacA120 nM単独またはH.pyloriのウレア一季活性により産生されVacAの十分な細胞毒性発揮に必須である塩化アンモニウム5mMと同時に投与した.8時間刺激した後RNAを抽歯測定した.【成績1 Epylori陽性胃粘膜で.はH.pylori陰性患者と比較してER stressマーカーであるGADD34。 GRP-78の有意な上昇が見られた.同時にBH3-onty蛋白であるBimPUMAの上昇が見られた.培養胃上皮細胞AZ521においてもVacA単独投与にてER stressマーカーGADD34が上昇していた.さらにVacAと塩化アンモニウムを同時に投与したところVacA単独投与と比較してAZ521細胞のアポトーシスは著明に増加した.同時にER stressによるアポトーシスにおいて重要な働きをもつCHOPのmRNAが有意に上昇した.またBH3-only蛋白BimのmRNAの上昇も見られた【結論】以上よりHpyloh関連胃炎においてはER stressマーカーおよび。その下流に位置すると考えられるBH3-oniy proteinのmRNAが有意に上昇しており特にVacAによる胃上皮細胞アポトーシスに寄与している可能性が高いことが示唆された. |