セッション情報 一般演題(口演)

分子生物学I

タイトル

O-005 胃癌患者における血清中のTFPI2 methylationの検出

演者 日比健志(昭和大学藤が丘病院消化器外科)
共同演者 齋藤充生(昭和大学藤が丘病院消化器外科), 木川岳(昭和大学藤が丘病院消化器外科), 根本洋(昭和大学藤が丘病院消化器外科), 真田裕(昭和大学藤が丘病院消化器外科)
抄録 【目的】TFPI2はserine proteinase inhibitorであり癌細胞の細胞外マトリックスの分解を妨げる事により癌の増殖を妨げる事が分かっている.以前我々は大腸癌患者血清中DNAにおける同遺伝子のmethy1-atienを調べ215例申39例(18%)に検出することが出来た.今回の研究では胃癌患者血清中における同異常を調べ血清による胃癌の検出を試みたので報告する.il方法】胃癌患者73例の血清からDNAを抽出しbisuhite modificationlを加えた後定量methyla廿on-spec遁cPCR(qMSP)法を用いてTFPI2遺伝子のmethy皿ationの検出を行い胃癌の血清診断の効率を調べた.【結果】胃癌患者血清DNA 73例中7例(10%)にTFPI2 methyla廿onを検出し大腸癌と比較してやや低頻度の結果となった.陰性コントロールとして用いたボランティア及び大腸良性腫瘍を持った患者の血清DNA 20例からは同異常を検出しなかった.臨床病理学的所見との比較において血清TFPI2遺伝子のmethylationはリンパ節転移(p = O.OMO)遠隔転移(p=O;O115)のある癌で有為に高率に検出された.またStageが進む程検出率は増加する傾向があったがCp = O.0672).)Stage lの早期においても1例に検出し得た.【結論】進行度の高い胃癌で検出され易い傾向はあるものの早期癌で検出されるものもありTFPI2遺伝子のmethylationを調べる事は胃癌の血清診断に有用であると考えられる。
索引用語