セッション情報 一般演題(口演)

分子生物学II

タイトル

O-008 臨床検体を用いた胃癌のバイオマーカー検索

演者
共同演者
抄録 【目的】われわれは胃癌組織および近接正常胃粘膜の凍結検体から抽出した皿RNAよりcDNAバンクを構築しバイオマーカーの検索を行って来た.これまでの成果を報告する.【方法】胃癌切除後5年以上経過した227例を対象にした.内訳はStage IB/II/皿/IVが29f66/103/29例Intestinal type105例T diffuse type122例であった.また術後フッ化ピリミジン系抗癌剤を使用した症例は139例でうちS4のadjuvant-chemotherapyを施行したStage II/III症例は97例であった.DNAマイクロアレイを用いた網羅的検索SAGE Iibralyからの抽出およびpreclinicalなものを含む分子標的薬の標的などから104遺伝子を選択し.上:E cDNAバンクを用いて定量PCR法にて各症例の胃癌組織と近接正常粘膜における遺伝子の相対的発現量を測定し臨床病理組織学的因子および治療成績との関係について検討した.【結果】全胃癌切除症例における検討ではMMP9IGFR-1およびAPOE遺伝子の高発現で有意に生存率が不良であった.さらにS-1のadj uvant chemotherapyを施行したStage H/皿症例ではIGF-lRTSおよびRe匿V遺伝子の高発現で有意に生存率が不良であった【結論】胃癌切除症例においてMMP9IGFR-1およびAPOE遣伝子発現が予後予測因子として有用である可能性が示唆された.またS一一1のadjuvant chemotherapyを施行したStage H/HI症例においてIGF-1RTSおよびRegIV遺伝子発現が予後予測因子として有用である可能性が示唆された.
索引用語