セッション情報 一般演題(口演)

臨床病理学

タイトル

O-011 患者背景および初回癌の臨床病理学的特徴からみた早期胃癌ESD後の異時性多発癌の予測

演者
共同演者
抄録 【目的】早期胃癌ESD後における即時冠履発癌が患者背景および初回癌の臨床病理学的特徴から予測可能か否かを明らかにする.【方法】2006年7月までに当科で胃癌に対し初回ESDを施行しその後外科的切除なしで5年以上経過観察しえた173例205病変を対象とした.異調性多発(+)群と見時性多発(一)群に分け性別年齢発生部位肉眼型組織型深達度背景粘膜(木村・竹本分類)について比較検討した.異時性多発癌はESD後1年以上経過後に他部位に発生した癌と定義した.【結果1異時翌翌発癌は26例(15%)に認めた.性別(男性/女性)は(+)群24/2(一)群107/40でt(+)群で男性が有意に多かった(p = O.04).平均年齢は(+)群65.9歳(一)群66.9歳平均腫瘍径は(+)ev 17.8mm(一)群19.5mmでいずれも両群に差を認めなかった.発生部位(U/M/L)は(+)群1/9/22(一)群11/45/117肉眼型(隆起型/陥凹型)は(+)群14/18(一)群80/93組織型(分化型/未分化型)は(+)群30/2(一)群154/19深達度(M/SM)は(+)群30/2(一)群163/10でいずれも両群に差を認めなかった.初回同時性多発例は(+)群6例(15%)(一)群27例(12%)で両群に差を認めなかった.背景粘膜は(一)群にH.pylori陰性胃癌を2例認めた以外全てC-3以上の萎縮であった.【結論】早期胃癌ESD後に幾時性多発癌を15%に認めたが男性以外の患者背景および初回癌の臨床病理学的特徴から異時性多発癌発症の予測は困難と考えられた.
索引用語