セッション情報 一般演題(口演)

IBD・生物学的製剤

タイトル

O-016 Crohn病に対する腸切除術後の抗TNF-α抗体維持療法の意義に関する検討

演者
共同演者
抄録 【背景】Crohn病(CD)に対する腸管切除術後の再燃・再発を予防することは重要な課題である.近年術後皿d皿ab投与による1年間の内視鏡的寛解維持効果が報告されて追回を集めているが長期的な予後との関連は未だ明らかでない.今回CD腸管切除術後の抗TNF一α抗体維持療法と内視鏡的再発再手術との関連につき検討を行った.【方法12000L2010年に当科で腸管切除術を施行し1年以上術後フォローが行われた138例を対象とし術後維持療法として抗TNF一α抗体(1㎡liXimabadalimumab)が投与された群(抗TNF一α抗体療法群)と抗TNF一α抗体療法以外の治療が行われた群(従来療法群)の内視鏡的吻合部再発率再手術率等について比較検討を行った。【下馴抗TNF一α抗体療法群は501例(観察期間中央値:2.5年)従来療法群は88例(観察期間中央値:6.9年)であり内視鏡的吻合部再発率は抗TNF一α抗体療法群で1年:11.1%2年:12.0%3年:16.7%従来療法群で1年:26.5%2年:41.7%3年:57.1%であり23年目の再発率は抗TNF一α抗体療法群で有意に低かった.再手術率は抗TNF一α抗体療法群で1年:0%3年:182%5年:50.0%従来療法群で1年:3.4%3年:10.7%5年置19、0%と両野間に有意差を認めなかった.【結語】術後TNF一α抗体維持療法は再手術を若干先延ばしにするが再手術率には影響しない可能性および短期内視鏡的再発率が必ずしも中長期の再手術率に対するsurrogate endpointにはならない可能性が示唆されたこれらを踏まえた上で当科では術後adalimumab維持療法に関する前向き試験を実施中である.
索引用語