セッション情報 一般演題(口演)

IBD・生物学的製剤

タイトル

O-020 Adalimumab・steroid併用によるCRP高値のクローン病患者に対する寛解導入の可能性について

演者 渡辺修(名古屋大学消化器内科学)
共同演者 安藤貴文(名古屋大学消化器内科学), 石黒和博(名古屋大学消化器内科学), 前田修(名古屋大学消化器内科学), 日比知志(名古屋大学消化器内科学), 神谷徹(名古屋大学消化器内科学), 三村俊哉(名古屋大学消化器内科学), 氏原正樹(名古屋大学消化器内科学), 平山裕(名古屋大学消化器内科学), 森瀬和宏(名古屋大学消化器内科学), 宮原良二(名古屋大学消化器内科学), 大宮直木(名古屋大学消化器内科学), 後藤秀実(名古屋大学消化器内科学)
抄録 【目的1当科ではinfliximab(IFX)にアレルギーを起こした症例や二次無効の症例を中心にadaH皿u皿ab(ADA)の投与を行っており今回ADAによる寛解導入法について検討した.【方法】ADAを単独で用いた寛解導入法とADAとsteroid製剤の一つであるprednisolone(PSL)を併用した寛解導入法にて8例.のCD患者に9回の寛解導入療法を行いその治療効果を検討した.寛解は101BD scoreが0または1点と定義した.【成績】8例の背景は男性7例 女性1例平均年齢365歳平均罹病期間148年病田は小腸大腸型5例大腸型2例 小腸型1例であった.IFX治療歴に関しては3例が二次無効4例がアレルギーのためIFXが使用不可1例がIFX未投与であった.ADAを単独で用いた7例7回の寛解導入についてはT ADA投与8週後に7例中5例が寛解となった寛解導入できなかった2例はADA投与前のCRPが3.125.76 mg/dlと寛解となった5例(平均CRP O.42 mg/d1)に比べ高値でありCRPが比較的高値の症例ではADA単独では寛解導入が難しいと思われた.そこでADA投与前にPSLの投与を行い、 CRPが低下した時点でADA投与が有効ではないかと考えT2症例(前回ADA単独で寛解導入できなかった1症例を含む)にADA・PSL併用療法を行ったPSLは30mg内服で開始し5皿g/週で減量した.PSL開始時には2症例のCRPはそれぞれ5.46731 mg/dlであったがPSL開始2-3週後にCRPは1.73014 mg/dlと低下しADAの投与を行ったADA投与8週後にはPSLはoffしていたが2例とも寛解導入が可能であった【結論】CRPが低い症例にはADAを単独で使用することで寛解導入ができた.またADA単独で寛解導入できなかったCRPが比較的高い症例でもADA・PSLを併用することで寛解導入することが可能でありCRPが比較的高い症例ではADAにPSLを短期に併用することで寛解導入ができる可能性があると思われた.
索引用語